50年ぶりバンド再結成した5人、死んだと思っていたメンバー生存で。

2013/06/24 18:01 Written by Narinari.com編集部

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英国で先日、あるアマチュアバンドが注目を集めた。ザ・ハスラーという名のロックバンドは72歳から67歳までの男性5人組で、1965年に解散したものの、48年経った最近になってメンバーが互いに連絡を取り合い再集結。そのきっかけは、20年以上前にボーカルが聞かされた「ドラマーが死んだ」という情報が、間違いと分かったところから生まれたという。

英紙デイリー・エコーやデイリー・ミラーなどによると、1960年に英南部の街ブライトンで結成されたザ・ハスラーは、周辺の街にあるパブを中心に活動していたアマチュアロックバンド。しかし、20歳を過ぎてメンバーが次々に結婚すると、生活優先となって活動の継続が困難になったため、1965年に解散に至ったという。以後、それぞれの人生を歩み出した彼らは連絡を取り合うこともなく、互いの消息を知らなくなったそうだ。

それから長い時間が流れ、若かった彼らも中年の男性となった1991年。ボーカルだったトニー・バーチェルさんが50歳の誕生日を迎えた際、彼の家族がバンドメンバーたちにも集まってもらおうと、地元ラジオ局を通じて連絡を求める呼び掛けを行ったそうだ。ところがある情報提供者から、ドラマーだったケン・ホワイトさんが「死んだ」と予期せぬ知らせがもたらされ、この時はメンバー再集結を諦めたという。

そして、さらに22年経った最近。彼らはそれぞれ、昔のバンドの情報を扱うサイトを見たところ、ドラマーのホワイトさんが生きている事実を知った。これをきっかけに連絡を取り合い、久々の再会を果たした彼らはバンドの再結成も決断。全員が70歳前後の年齢になりながら、昔と同じロックバンドとして再び楽器を手に取り、ライブ活動も始めた。

「年は取ったけど、顔はそんなに変わってなかったから、皆すぐに誰か分かったよ」と話すのは69歳のギタリスト、リチャード・ピアースさん。バンドではエルヴィス・プレスリーなど有名曲のカバーを中心に演奏しているという彼らは、久々のセッションでもそれぞれが「全部覚えていた」といい、50年近く経っても身につけた技術は錆びてなかったようだ。

いまはパブのほか、イベントにも呼ばれて精力的に活動しているという彼ら。ピアースさんは、観客が演奏ではなく「私たちが2時間近く立っていることに拍手してくれる」と茶化すように話しているが、再び注目を浴びるステージに戻った彼らは、若さを取り戻して存分に楽しい時間を過ごしているようだ。

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