“死ぬ前に”病床で妻に贈る歌、2人見つめ合い愛を確かめ合う夫婦。

2013/06/20 13:53 Written by Narinari.com編集部

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口に出さなくても気持ちが分かり合えるくらい、お互いをよく知る夫婦の関係に憧れる人は多いだろう。しかし、時には直接気持ちを伝えられると、また格別の嬉しさがあるものだ。米国の86歳になる男性は今年はじめ、大けがを負って入院生活を続けているうちに、不安から弱気な気持ちを見せるようになった。そしてある日、見舞いに訪れカメラを向けていた家族の前で、彼はそばで見守り続けてくれた妻への気持ちを込めた歌を披露。妻も呼応するように一緒に歌い出し、そんな2人の姿を見届けた家族たちは、夫婦の愛の深さを認識させられたという。

米放送局NBC系列KSL-TVやニュースサイトToday.comなどによると、話題となっている夫婦はユタ州オレムに住む86歳のジェームズ・ピネガーさんと、同じ86歳の妻コリーンさん。今年1月に夫ジェームズさんは、凍った地面に滑って転倒した隣人の90歳女性を助けようとした際、彼もまた滑ってしまい腰を強打、手術を要する大けがを負った。さらに感染症も患ったため、しばらくの間入院生活を余儀なくされた。

そんな父親を見舞うため、2月に自分の息子夫婦も連れて病院へ出向いたのが、2人の60歳の娘リンダ・ウィッテイカーさん。彼の見舞いに来られないほかの家族にも様子を伝えようとカメラを回した娘らの前で、ベッドに横たわる父は「残された時間が短いのでは」との思いから、どこか感傷的な一面を覗かせていたという。すると、映像を通じて「家族と気持ちを共有したがった」という父は、看病を続けてくれる妻コリーンさんをそばに招くと、彼女の手を握りながら歌を唄い始めたそうだ。

その様子を収めたのが、今年2月3日付でYouTubeにリンダさんによって投稿された「You Are My Sunshine - 66 Years in Love Caught on Film.」(//www.youtube.com/watch?v=fdWTh_GH58k)という動画。妻がベッド脇に近寄り夫の手を握り、有名な愛の歌「You Are My Sunshine」をきれいにハモって歌う2人は、ずっと互いを見つめ合っている。その姿は、まるで気持ちを確かめあっているかのよう。最後は声を震わせるなど、感極まった様子の夫にコリーンさんがキスをして締めくくると、聞き入っていた家族から拍手が起きて動画は終わる。

その後、撮影した両親の様子に感動した娘リンダさんは、「2人の素晴らしい愛を見てもらえるように」と、息子に頼んでYouTubeに動画を投稿。最近になって欧米メディアで紹介され、2人の姿が世界に知れ渡ることになった。

ジェームズさんはまだ完治には至っていないものの、3か月の入院生活を続けた後に退院し、元気を取り戻したそう。そして今も妻と2人で、歌って楽しむ時間を過ごしているという。

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