近鉄百貨店は、10歳以下の子どもを持つ20〜40代の母親600人を対象に「食育に関する意識調査」を実施した。
この調査では、まず、「あなたは、ご家庭で『食育』を実践する事は必要だと思いますか」と質問。すると、98.3%(「かなり必要」32.2%、「まあまあ必要」52.3%、「少しは必要」13.8%)の母親が、家庭での食育の必要性を認識していることが分かった。
一方で、日頃から食育を実践できているかを聞いたところ、55.4%(「あまり実践できていないと思う」45.7%、「ほとんど実践できていないと思う」9.7%)の母親が実践できていないと回答。必要性に反して、行動が伴っていない様子がうかがえる。
では、家庭での食育が難しい理由は何なのだろうか。食育を「実践できていない」と答えた332人に対し、実践しがたい理由について聞いたところ、「正しい知識がない」73.8%が突出して多く、以下「お金がない」「教える時間がない」がともに28.9%、「信用できる情報がない」10.5%と続いた。
また、対象者全員に「あなたは、様々な食材の特産地について、お子様に尋ねられたら特産地名を答えられますか」と聞いたところ、「ほぼ全て答えられる」3.3%、「多くは答えられる」14.2%となり、特産地の多くに自信を持って回答できる母親はわずか17.5%にとどまった。
「半分くらい答えられる」28.0%、「少しは答えられる」37.0%、「ほぼ全て答えられない」17.5%と、計82.5%は回答に自信が持てず、全体的に母親の知識不足を表す結果となっている。
最後に、「あなたが、食材を選ぶ際に気を配っていることは何ですか」と聞いたところ、値段(82.5%)以外では「新鮮さ」58.2%が最も重視する点に選ばれ、以下、「旬(季節感)」54.2%、「生産地」45.8%などが続いた。
さらに、年代が上がるとともに食材選びに慎重になる傾向に。特に食材の「旬(季節感)」「安全性」「生産地」に関しては、20代と40代を比較すると、40代の方が10ポイント以上も高くなる結果となっている。
一方で、「見た目の美しさ」は若年層ほどこだわるという逆転現象もみられ、若い母親ほど食の安全や旬に対する意識が薄く、見た目に気をとられがちであると言えそうだ。
近鉄百貨店はご当地食材を親子で学べるすごろくゲーム「ベジコロ」(//www.vegesta-island.com/)を今年2月に提供開始。その開発の一環として、今回のアンケートが行われた。