肉の匂いに誘われ失踪犬戻る、“庭でバーベキュー作戦”が大成功。

2013/05/26 12:04 Written by Narinari.com編集部

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先日、米国のある女性は、動物保護団体から引き取って飼い出した犬を逃がしてしまった。団体のボランティア100人などの協力も得ながら周辺を探し、懸賞金を出して捜索に当たったものの見つけられず。誰もが途方に暮れてしまったが、そんなとき彼らの中からある提案がなされた。「子犬が姿を消した庭で、肉を焼いてみたらどうだろう」。匂いに釣られて戻って来ることを期待して実際に試してみると、本当に犬がひょっこりと舞い戻って来たそうだ。

米紙ザ・スターレッジャーや米放送局CBS系列WCBS-TVなどによると、犬を逃がしてしまったのは、ニュージャージー州リバーデールに住むエリン・アーリーさん。彼女は最近、生後6か月から9か月と見られる、メスのピットブル犬ミスティを引き取って世話をしていた。ミスティは4月初め、ニューヨークの街角で、闘犬の訓練によって傷だらけになった状態で捨てられているのを学生に見つけられた話が、欧米メディアで広く報じられて話題となった犬。当初は自暴自棄な様子だったというミスティも、拾った学生らの支援もあって元気を取り戻し、動物保護団体を通じてアーリーさんのもとで新たな生活を始めたばかりだった。

そんなミスティは5月17日、アーリーさん宅の裏庭で遊んでいる最中に、飛び立った鳥を追って迷子に。慌てたアーリーさんは、連絡をした保護団体の協力でボランティア100人と共に、辺り一帯を捜索し始めたという。ただ、ミスティが向かって行ったのはかなり木が生い茂った藪の中とあって、大勢で探したのの捜索は難航。近所の人や動物病院などにも広く情報提供を呼び掛けたほか、100マイル(約160キロ)圏内の至るところに懸賞金2,000ドル(約20万円)を謳ったポスターも貼り、ミスティの帰りをひたすら待ち侘びた。

しかし、週末の2日間を過ごしてもミスティの行方は分からず、明けて良い天気となった月曜日の5月20日。探しても見つからないなら呼び寄せてみようと、ボランティアの1人から、「裏庭で肉を焼いてみてはどうだろう」との提案が出た。「普段は肉が家にない」という菜食主義者のアーリーさんも、それで見つかるならと家族を買い物に行かせ、ベーコンを調達。そして午後2時頃、保護団体関係者らとバーベキューグリルを裏庭に用意し、ベーコンを焼き始めたそうだ。

調理は夫に任せ、すぐに見つけられるよう椅子に座って目を凝らしていたというアーリーさん。すると匂いに気付いたのか、消えた藪の方からミスティがひょっこり姿を現し、3日ぶりの再会に彼女も大喜びとなった。

実は、今回の作戦は同じように犬を誘う有名なドッグフードのCMから思い付いたそうで、見事なまでの成功に彼女も「信じられない」と驚きを隠せない様子。戻って来た瞬間の写真は「Misty's Journey」というFacebookページにも紹介され、以前の報道からミスティに心を寄せていた多くの市民も、無事発見の知らせに安堵しているようだ。

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