手握った男女の人骨が話題に、“ロミオとジュリエット”のよう?

2013/05/01 16:53 Written by Narinari.com編集部

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ルーマニアで先日、元修道院の墓地だった場所から手を握った形で埋葬された中世の男女2人の人骨が発見され、調査した考古学者が“ロミオとジュリエット”のような2人の関係性を推察し、話題を呼んでいる。

英紙デイリー・エクスプレスやルーマニアニュースサイトのルーマニア・インサイダーなどによると、カップルの人骨が発見されたのは、ルーマニア北西部のクルージュ=ナポカにある元修道院だった場所。現地の調査グループが中庭を発掘していたところ、中世時代の墓だったと思われる箇所を見つけ、4体の人骨を発見したという。その中に、問題のカップルも含まれていた。

「1450年から1550年の間に生きていた」と見られるカップルは、腕を組んで手を握った形で並び、頭をお互いの方へやや傾けた状態で発見。調査に当たったエイドリアン・ルスさんは、30歳くらいの男性は腰や胸に骨折の跡があり、何らかの原因で重傷を負い、死んだと見ている。一方の若い女性には死に結び付くような目立った形跡が見られず、ほぼ健康体だったと思われる状態で、彼は女性の死亡原因を具体的に「説明できない」と話したそうだ。

2人が並んで埋葬されているのは、当時としては珍しい方法で驚いたというルスさん。それだけに、よほど深く愛し合う関係だった2人と見て、彼らが一緒に埋葬された経緯について、男性が事故で亡くなって失意した女性が心臓発作か何かを起こしてほぼ同じ時期に亡くなり、並んだ形で埋葬されたと推察している。

もし女性が自殺したのであれば、当時は罪と考えられていただけに「そのように葬られなかったはず」として、女性の病死説を唱えるルスさん。共に自殺という原作とは異なるが、愛する彼の死に絶望して命を落とした点は、かの有名な「ロミオとジュリエット」を彷彿させるとして、この話題は欧州メディアで注目を集めている。

しかも2人が生きたとされる時代は、作品が世に出た1600年前後よりも前の話。手を握り合って埋葬されたのは、周囲が「互いを愛し合っていた彼らに対する賛辞」を表したとルスさんは解説しており、“永遠の愛”を結んた2人も安らかに天へ召されたに違いない。

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