病気の飼い主を心配する愛犬、不安げな表情を浮かべる写真が話題に。

2013/04/29 14:36 Written by Narinari.com編集部

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先日、米国のネットユーザーの間で、1枚の写真が大きな反響を呼んだ。4年前に投稿された、ある女性のブログに掲載された写真には、ベッド上で体を起こしている女性が愛犬を両手で抱き締めている様子が写っている。最近になってソーシャルサイト上にこの写真が紹介されたのだが、女性の愛犬に対する気持ちや出会いの経緯なども知られるところとなり、そうした背景も含めて話題になったそうだ。

米ソーシャルサイト「reddit」に、3月28日付けで投稿されたこの写真。写っている女性と犬は、アリゾナ州ツーソンに住むハンドルネーム“ジッパーヘッド”さんと、メスのローデシアン・リッジバック犬のシェルビーで、彼女のブログに2009年4月8日付で掲載されていた一枚だ。

医療系SNS「Wellsphere」に書かれているプロフィールによれば、2人の子どもを育てながら教師の仕事をしていたという彼女は、エーラス・ダンロス症候群という病気を抱えていた。この病は、コラーゲン線維の生成異常が起きる遺伝性のもので、人によって皮膚や血管などさまざまな器官に脆弱性をもたらすとされている。彼女の場合は血管や関節組織に影響を受け、それにより脳へのダメージから髄膜炎なども引き起こし、1日数回程度のけいれん発作も起きるようになっていた。

そんな彼女がシェルビーと出会ったのは、ブログに投稿される1年前の2008年3月のこと。当時1歳だったシェルビーは壮絶な虐待を受け、保護施設に預けられていた。そこへ犬を飼おうと探しに来た彼女と夫が現れ、一目見て「家に連れて帰りたい」と思った2人は、シェルビーを引き取ったという。それから1か月後、ジッパーヘッドさんにけいれんの発作が起き始めたとき、シェルビーの行動にも変化が起き始めた。

彼女に発作が起きる直前になると、決まって発症に気付いて知らせてくれるようになったというシェルビー。そのおかげで彼女は、どこにいても転んでけがをしなくて済むようになったそうだ。

そしてある朝、再びシェルビーが発作の予兆を知らせてくれたため、ベッドで静かに発作が収まるのを待ったジッパーヘッドさん。その間、シェルビーは膝の上に寝そべって、心配そうに見守ってくれたという。しかしこの日に限って、彼女のほうへと顔を向け、抱きしめるような姿勢で飼い主を見守っていたというシェルビー。そんな愛犬を彼女も両手で抱きよせ、1時間以上このままで、発作がやり過ごすのを待った。

そのとき彼女の夫が撮影したのが、今回話題になった写真。ブログにはシェルビーの“一番幸せな表情”のときの写真も紹介されており、飼い主の状態を思って不安気な顔をしているときと比較できるように並べられている。そうした背景も明らかになり、彼女とシェルビーの写真はredditに紹介されるや否や、大きな反響を呼ぶことになったようだ。

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