“異国で話した人”親戚だった、買い物に入った店でたまたま出逢う。

2013/04/09 15:31 Written by Narinari.com編集部

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3月下旬、米フロリダ州に住むある女性は、地元の大型ショップへ買い物に出かけていた。欲しかったのは、靴底に敷くインソール。しかし、いざ売り場を眺めてみると同じような商品がズラリと並び、どれを選べば良いのか困ってしまった。そのとき彼女が「多すぎるわね……」と呟くと、たまたま隣に立っていた女性が彼女の意見に同意。2人は会話を始めたという。それが、2人に“他人同士ではない”間柄だった事実に気付かせるきっかけとなった。

米紙マイアミ・ヘラルドによると、フロリダ州マイアミに住む52歳のダイアン・クロスマンさんは、勤めていた船舶会社の関係で1978年に米国へ渡って来たノルウェー出身の女性。現在はカメラマンとして活動し、マイアミに住んでいる。そんな彼女が、先日地元のショップで問題の女性に出会った。話しかけて来たのは、近所に住む74歳のインガー・コップランドさん。彼女のため息を聞いて、気持ちを察したコップランドさんが近づき、会話を始めたそうだ。

他愛もない、「インソールの種類が多すぎる」という同じ気持ちを共有した2人の距離はアッという間に縮まり、コップランドさんに対して「今後も付き合っていきたい」と思ったクロスマンさん。それと同時に、会話を重ねるうちに自分との共通点に気が付いた。コップランドさんの話す言葉がノルウェー人特有のアクセントを持っていると感じた彼女は、気になって出身地を聞いてみたそう。すると見立て通り「オスロで生まれた」と明かされ、同じ国の人と分かった2人の話はさらに盛り上がった。

しかも、会話の途中で相手から出て来た地名に「衝撃を受けた」というクロスマンさん。コップランドさんの家族はもともとオスロから南西に80キロ離れた、人口1,000人ほどの街出身と聞いたとき、自分の母と同じ故郷だとわかった彼女は興奮を覚えた。さらに旧姓を尋ねてみると、返って来た“フォス”という名字も自分と同じ。そしていろいろと話を重ねた末、2人は血の繋がった親戚の間柄だと分かったという。

知ってみればお互いの家が5分以内の距離にある近所に住んでいながら、偶然の出会いから身内と分かった2人。コップランドさんもまた、船舶会社に勤めていた関係で、1988年にマイアミへ移り住んでいたそうだが、お互いの存在はそれまで全く知らなかったという。クロスマンさんが母から渡された家系図によれば、2人はアブラハム・フォスさんという同じ曾祖父を持つ関係で、母同士は“従姉妹”にあたるそうで、2人の名前もしっかり残されているそうだ。

かくして、思わぬところで知らなかった身内を見つけた2人、今では頻繁に顔を合わせ、真夜中まで話しこむことも。コップランドさんが「こんな近くに身内がいたなんて……」と語れば、クロスマンさんは自分たちが似たような足跡を辿ったのは「遺伝的なものに違いない」と断言。米国のショップで2人が顔を合わせたのも、親戚同士だからこその運命だったのかもしれない。

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