中国“尖閣レストラン”に潜入、国内での盛り上がりに便乗して命名。

2013/03/26 18:32 Written by Narinari.com編集部

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昨年の夏、中国陝西省西安市にあるホテルが「釣魚島」(尖閣諸島の中国名)と改名し、日本でも一部メディアがその話題を伝えていたが、このたび同様に江西省南昌市でも「釣魚島」を名乗るレストランの存在が確認された。どのようなレストランなのか、ナリナリドットコムの中国特派員が訪れてみた。

このレストランがあるのは江西省南昌市の新建県。同市への玄関口となる南昌駅から10キロ以上離れた寂れた場所に位置しており、3階建て建築の2〜3階が店舗となっている。

ビル前面には黄色い看板に赤文字で「釣魚島」。その横にはKTV(カラオケ)、酒店(ホテル)の文字も見られるが、実際は江西料理を提供するレストラン(2階)とカラオケ(3階)しかない。

場所が市街地からかなり離れていること、訪れた日が日曜日の午後ということもあり、客はゼロ。後から3人客が入って来たが、彼らは“酒店”の文字をホテルと勘違いしたようで、ここがレストランであると知るとすぐに立ち去ってしまった。

店員の話では、昔ここは倉庫として利用されていたそう。ただ、現在のオーナーが尖閣諸島問題が激化したことを受け、昨年11月に店舗をオープンする際に現在の名前を付けた。「釣魚島」と名付けた理由は、オーナーが「尖閣諸島はもともと中国領土である」と堅く信じていること、また、中国内で尖閣問題が盛り上がるにつれ、“より多くの人の関心を引きつけ、商売が繁盛するだろう”と睨んだため。実際、訪れる客たちの反応は上々だという。

西安市のホテルは、尖閣問題が激化する以前から改名を申請していたと中国メディアによって報じられているが、このレストランはまさに“便乗”。最後に、店員に「ほかにも釣魚島を名乗るホテルやレストランどこか知らないですか?」と聞いてみたところ、「あるとは聞いたことはありますが、具体的にはわかりません」との返事だった。

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