8歳少年が61歳既婚女性と挙式、死んだ祖父の願い叶え両家も満足。

2013/03/15 18:49 Written by Narinari.com編集部

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自分がこの世に誕生したのは、自分を生んでくれた親のおかげであり、親を生んだ祖父母のおかげ。そう考えれば先祖を敬うのはとても素晴らしく、大切なことだが、南アフリカに住む8歳の少年は先日、死んだ祖父から託された願いを叶えるため、祖父が生前経験できなかったという結婚式に臨んだ。しかも相手は「祖父が愛していたから」との理由で指名された、61歳の既婚女性だった。

英紙デイリー・ミラーやデイリー・メールによると、結婚式を挙げたのは、首都プレトリアがあるツワネ都市圏で暮らす8歳の男の子、サネレ・マシレラくん。彼は以前、「サネレ」の名前をもらった祖父から、死ぬ前に1つの願いを託されたという。自分が「ホワイトウェディングを経験できなかった」ため、孫へ「自分がしたかった結婚をして欲しい」と頼み、しかも「自分が好きだったから」との理由で、相手まで決めていた。

その相手が、すでに結婚して37歳から27歳まで5人の子どもを持つ61歳の女性、ヘレン・シャバングさん。あまりに不相応な相手に、「いくら祖父の頼みでも」と思っても全くおかしくはないところだが、マシレラくんとその両親は違った。「先祖を幸せにしたい」との気持ちで一致し、両親は総額1,500ポンド(約21万円)の結納金を用意。彼女にマシレラくんの結婚相手としてオファーを出したところ、彼女も事情を理解し、結婚を承諾したという。

そして2か月の準備期間を経て、2人は晴れて結婚式を開催。ウェディングドレスをまとった53歳年上の花嫁を迎え、スーツ姿で決めた8歳の新郎も「彼女と結婚できて嬉しい」と話した。一方、妻を8歳の男の子に差し出した“以前からの夫”は、「私も子どもたちも幸せ」と話した上に、「私たちには何の問題もない」というから驚きだ。

というのも、今回行った結婚式はマシレラくんの祖父の願いを叶えるために行った“儀式”だったから。婚姻届も提出せず、法的な意味で本当に2人が結婚したわけではないそうで、マシレラくん自身も成長したら自分が選んだ相手と「結婚するつもり」と話している。ただ、結納金を渡したり盛大な結婚式を開いたりと“儀式”にしては本格的な準備も行っており、式を目の当たりにした地元住民の中にはショックを受けていた人もいたそうだ。

それでもやれるだけのことをやって祖父の願いを叶えただけに、マシレラくんも家族も結婚式を挙げて大満足といった様子。彼の46歳の母親は今回のようなことは初めてとしながらも、「(願いを叶えれば)先祖を幸せにできると分かっていたから、式を挙げるのに問題はなかった」と強調すれば、新婦となったシャバングさんも「間違ってなかった」としている。

式後、マシレラくんは再び学校で勉強に励み、シャバングさんはリサイクルセンターでの仕事に通う元の日常を取り戻しているそうだが、空から眺めていたであろう祖父は、華やかな孫の結婚式を見て喜んでいたことだろう。

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