湖に大量の“巨大氷球”が出現、米ミシガン湖で今年は大きく成長。

2013/03/07 14:05 Written by Narinari.com編集部

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気温の低さや大雪に被害も発生するなど、今シーズンは例年以上に厳しい冬を迎えている日本。その傾向は米国でも同じようで、五大湖の1つであるミシガン湖では最近、岸に「ビーチボール」とも「バスケットボール」とも言われる大きな氷の玉が数多く出現し、珍しい現象として米国でも大きな話題を呼んでいる。

米ニュースサイトUp North Live.comや米紙ロサンゼルス・タイムズなどによると、話題の発信者となったのはレダ・オルムステッドという女性。湖に近いミシガン州シダーで暮らしている彼女は2月21日、飼い犬を連れて湖畔を散歩していた際に、岸辺に大量の大きな氷の玉が流れ着いていることに気が付き驚いたという。「今までに見たことがない」とその光景を楽しんだ彼女は、写真を撮って地元テレビ局へ紹介したところ、多くのメディアから取材を受けるほど大きな反響となったそうだ。

形は横に膨らんだ円盤型が多く、重さは最大約20キロというミシガン湖の氷の玉は、大人でも両腕に抱え込むほどの大きさ。湖周辺も管理しているスリーピング・ベア砂丘国立湖岸の職員リサ・マイヤーズさんは、氷の玉の出現自体は「新しい現象ではない」というが、今年は特に成長したものが多いそうだ。ミシガン湖では水温が0度をわずかに下回ったときに、水中で小さな氷の粒ができる。それが波によって動いている最中に周りの水やほかの氷とくっ付いて成長を重ね、徐々に大きくなっていくというわけだ。

こうして今年、ミシガン湖畔には日本なら“スイカサイズ”とでも言われそうな大きな氷の玉が数百も出現。水の動きで常に洗われるために表面もなめらかで、知っている人の間ではこれらの氷の玉を「ミシガン湖マーブル」と呼んでいるという。マイヤーズさんによれば、周辺ではほかにも氷穴や大きなつららも見られるそうで、今年の冬は特に大きく仕上がった氷の玉は、それらに加わる“ミシガン湖名物”として期待を集めそうだ。

今年ほど大きな氷玉が見られるのは10年に1度くらいというが、メディアの紹介をきっかけに興味を持った人は少なくないようで、いま国立湖岸の事務所には多くの問い合わせが寄せられているそう。マイヤーズさんは「冬の五大湖で見られる全く新しい世界」と話し、紹介したオルムステッドさんも「しっかり着こんで暖かくして行けば、これまでで一番美しいものが見られる」と表現する“ミシガン湖マーブル”。厳しい寒さも耐えられるという人は、冬のミシガン湖で探してみてはいかがだろうか。

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