“魔のカーブ”半日で事故5件、沿道住民困惑も自治体は「問題なし」。

2013/03/05 16:21 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


英南西部サマセット州エバークリーチには、交通事故が頻発する“魔のカーブ”があり、沿道の住民たちが「庭に出られない」と不安を募らせている。先日はカーブ周辺で、夜から朝にかけての12時間で5件の事故が発生。一部は住宅の壁にぶつかったり、庭に飛び込んだりと被害も出ているため、住民は道の改善を自治体に訴えているそうだ。

英放送局BBCや英紙シェプトンマレット・ジャーナルによると、問題の場所はエバークリーチを通る「A371」と呼ばれる幹線道路上のカーブ地点。そのカーブ沿いに住んでいるスティーブ・コビンさん宅では、たびたび事故の影響に家が巻き込まれる被害に遭っているそうだ。2007年には家の庭へトラックが突っ込み、停めていた4台の車に「積んでいた荷物のビールが落ちてきて」壊された経験もあるといい、家族はもはや「怖くて庭に出ない」という。

そしてカーブでの事故の多さに「もはや笑う」と話していたコビンさんですら、「かなり怖かった」と漏らす出来事が訪れた。2月25日の夕方、コビンさんが家に帰って来ると、近くで女性が運転する車が制御不能に陥り、180度スピンして停まったのを目撃したそう。さらにそれから3時間後、今度は別の女性が運転する車がカーブを曲がり切れず、隣のコリン・ブラインさん宅の庭に突っ込んだ後、コビンさん宅のリビングルーム近くまで迫ってくる事故が発生。幸い女性は無傷だったものの、コビンさんも大きな激突音には驚かされたようだ。

しかも翌朝、最初の事故と「全く同じ場所で」3件の事故が立て続けに発生。6時50分頃に男性が運転する車が壁にぶつかる事故を起こすと、8時頃には2台の車による衝突事故と溝にはまる単独事故が起き、わずか12時間で5件の交通事故が起きる形となった。4件目の事故現場で写真を撮っていた際に5件目を見たというブラインさんは、「とても多くの事故を見た」とショックを隠しきれない様子。そして彼は、事故が多発する原因をカーブという場所に加え、「3年前に舗装されてコントロールを失いやすくなった」道路にあると見ている。

これには、5件目の事故が起きた後に「タイヤを滑らせている車を見た」というコビンさんも彼と同意見。周辺には減速を促す標識が充分設置されているそうで、2人は舗装された道路にこそ問題があるとの見方を強めている。

ただ、問題のカーブの存在を以前から認識しているという州当局は、今回の連続事故を受けて改めて道路状況を確認したところ「特に欠陥や問題はない」との結論を出したとのこと。すぐに何らかの対応に出る動きを見せていないようだが、今回の事態にコビンさんの妻は地元議員へ問題提起のメールを送ったといい、両家のためにも早く具体的な対策に乗り出してもらいたいところだ。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.