“香川ハット”に中国人も賛辞、普段の否定的な声が喜びに一変。

2013/03/03 09:35 Written by Narinari.com編集部

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3月2日(現地時間)に行われたプレミアリーグ第28節ノリッジ戦(ホーム)で、ハットトリックの大活躍を見せたマンチェスター・ユナイテッド(以下マンU)のMF香川真司選手。同リーグで日本人選手がハットトリックを決めるのは今回が初で、また、アジア人選手でも初となる歴史的快挙となったが、この活躍は中国でも速報で伝えられ、多くの中国人に衝撃を与えている。

試合が終了すると、中国のスポーツメディアはマンUの勝利、そして香川選手の活躍を速報で伝えたが、中でもユーザーの意見がすぐに反映されるマンUファンの微博(中国版ツイッター)では、今回ばかりは珍しく香川選手に賛辞の声が惜しみなく贈られている。

前半ロスタイムに香川選手がチーム待望の先制点を奪った際には、一部ユーザーから「まぐれ」「たまたまだろ」などといったいつも通りの否定的なコメントが出ていたものの、2点目を入れると空気は一変。否定的なコメントは陰を潜め、ハットトリックを決めると賞賛コメントが列をなした。中には「(香川選手の)ファンの立場が変わった!」というコメントも見られたが、これはマンUファンと言えども、中国には“アンチ香川”が多い実情を反映している。

今回のように、得点というわかりやすい結果を残した場合を除き、同微博では香川選手が“戦犯扱い”されることは日常茶飯事。どちらかと言うと、香川選手を賞賛するコメントはタブーとされており、先日行われた欧州チャンピオンズリーグのレアル・マドリード戦(アウェー)でも香川選手のプレーには否定的なコメントが集中し、“小日本”という差別用語を見ることも少なくなかった。今回の「ファンの立場が変わった!」というコメントは、これまで日陰に追いやられていた“香川ファン”から出た会心の一言だと思われる。

なお、香川選手がブンデスリーガのドルトムントでプレーしていたときは、中国のネットでも好意的なコメントが溢れていたが、マンUに移籍した今季はそのときと比べて得点数が少ないこと、また、日中尖閣問題が激化したことなどから、香川選手に対する目は日増しに厳しくなっていた。

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