名吹替の子「ダイ・ハード」に、ジョン・マクレーンの息子役に起用。

2013/01/28 07:00 Written by Narinari.com編集部

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ハリウッドアクション映画の金字塔「ダイ・ハード」シリーズで、ブルース・ウィリスが演じる“世界で最もツイてない男”ジョン・マクレーンの吹替を務めた“最も有名にして最も支持された声優”といえば野沢那智だが、シリーズ最新作「ダイ・ハード/ラスト・デイ」に登場するジョン・マクレーンの息子ジャック役には、野沢那智の息子・野沢聡が起用されたことがわかった。

2010年に惜しくも亡くなった野沢那智は、1990年の「ダイ・ハード」テレビ地上波放送時から長年ブルース・ウィリスの声優を務め、そのマッチングから強い印象と絶大な人気を誇り、当時は“ブルースの声=野沢那智の声”と認識していた子どもも多かった。

そんな野沢那智の息子・野沢聡が、シリーズクライマックスの本作で演じるのは、初代「ダイ・ハード」以来25年振りに登場する“運の悪さが遺伝した”息子ジャック・マクレーン役だ。当時幼かった彼も、現在はその体格も父親ジョン・マクレーンに見劣りしない立派な青年へと成長。疎遠だったジョンとはそりが合わないが、父親の職業(刑事)とも決して遠くない諜報員という職についている。

野沢聡は、主に舞台などで活躍する俳優。幼い頃から父・野沢那智のストイックに声優業へ取り組む姿、特に「ダイ・ハード」への並々ならぬ意欲、心血を注ぐ姿を見てきた彼は「声の仕事に対しては、生半可な覚悟で手を出すべきではないと思い、控えてきました」とコメント。しかし、父が亡くなった後に一大決心し、真正面から声の仕事に取り組むようになった。本作のオファーを受けた際には「出演が決まったとき、『すべてはこのためだったのか!』と身震いするほどに受けた衝撃的な感覚は未だに忘れられません」と、強い想いを語っている。

なお、本作ではジョン・マクレーン(ブルース・ウィリス)役の声を、野沢那智の愛弟子の一人である中村秀利が務めることもわかった。

「ダイ・ハード/ラスト・デイ」は2月14日(木)、TOHOシネマズ日劇ほか全国公開。


☆野沢聡のコメント全文

確か「ダイ・ハード4.0」のリハーサル用に、少しでも鮮明に資料映像が見取れるようにと、当時としてはまだ比較的高価だった液晶テレビを父にプレゼントした記憶があります。
天才肌と称されることが多い父・野沢那智でしたが、実は大変な努力家で、寝食も忘れるほどリハーサルに没頭し、それこそ命を削るように一言一句にまでこだわっていました。だからこそ、そんなプレゼントもふと自然に出来たのでしょう。

そんな父の姿を見てきてしまったせいか、声の仕事に対しては、生半可な覚悟で手を出すべきではないと思い、控えてきました。しかし父が旅立った後、僕もいよいよ一大決心をして真正面から声の仕事に取り組ませていただくようになりました。

「ダイ・ハード」という作品に、なみなみならぬ意欲で心血を注いできた父の背中を間近で見てきた息子としては、本作品への出演が決まったとき、「すべてはこのためだったのか!」と身震いするほどに受けた衝撃的な感覚は未だに忘れられません。

リハーサル中はもちろんですが、収録日も、晩年父と過ごした懐かしい日々が脳裏をよぎり、“A GOOD DAY TO DIE HARD”、とても良い濃密な一日となりました。

拙いところも多々あると思います、しかし、せめて思いだけでも負けぬよう収録に臨み、精一杯、体当たりをして取り組ませていただきました。後は皆さんにとっても、特別な作品となるよう心から切に願うばかりです。

最後に僭越ながら、「ジョン!後は俺に任せとけ!!」 By ジャック

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