洪水でワニ1万5000匹が逃走、半数捕獲も残りの目撃情報が後絶たず。

2013/01/25 09:56 Written by Narinari.com編集部

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いま、南アフリカのある地域では、住民が大きな危険に晒されている。最近発生した洪水被害の影響で、飼育園のワニ1万5,000匹が外へと逃走。現在も半数が捕獲されていないため、周辺住民から目撃情報が相次いでいるそうだ。

南ア紙ビールドや英スカイニュースなどによると、南ア北部地域では1月20日頃から暴風雨が続き、モザンビークやジンバブエなどと国境を接するリンポポ川が氾濫。発生した洪水により、川沿いのリンポポ州では10人が亡くなるなど、大きな被害があった。しかし、洪水の影響は水害だけに留まらず、飼育園からワニが大量に逃げ出す二次被害をも生み、周辺住民がさらなる危険に晒される状況になっているそうだ。

川が氾濫した際、同州にあるラクウェナ・ワニ飼育園では、洪水で「施設の壁が壊れる懸念」(南アニュースサイトNews24より)からゲートを開けようと決断。これにより、飼育されていた1万5,000匹のワニが飼育園から逃げ出してしまった。その後、関係者らが必死の捕獲作業を始めたそうだが、現時点で再度収容できたワニは約半数。およそ7,500匹が未だ捕獲に至っておらず、飼育園関係者の1人は「以前は川に少ししかいなかったワニが、今はたくさんいる」とその影響の大きさを語っている。

関係者らはワニの目が赤く光って見える夜を中心に捕獲作業を継続。また、住民からも目撃報告を受けては、現場へ急行して捕獲している。ただ、中には飼育園周辺から遠くへ移動したワニも少なからずいるようで、数匹が「120キロ離れた学校のラグビー場で見つかった」といったケースも。また、洪水を免れようと屋根に上った住民を救出した現場でも、「ワニが家の周囲を泳いでいた」とされるなど、飼育園周辺では野放しにされたワニの目撃例が後を絶たないようだ。

こうした事態に、地元警察も軍とも協力してワニの捕獲援助を表明。今のところ、ワニによる事件発生の報告はないそうで、現状住民に被害が及んでいないのが幸い。しかし残された危険を早急に取り除くべく、未だ逃げているワニが少しでも早く全て捕獲されるよう、飼育園関係者や警察らの努力に期待したいところだ。

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