色鮮やかな“氷のかまくら”、150時間かけたカップルの力作が話題に。

2013/01/23 09:39 Written by Narinari.com編集部

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昨年末頃、ニュージーランドのある男性が恋人と2人で、彼女の母が住む真冬のカナダを訪問した際に、母親からある提案を受けたそう。それは“エスキモー版かまくら”とも言える「イグルー」を2人で作るというもの。気温がマイナス25度にまで落ち込む寒さの中、快諾した2人は近所の人の協力も得ながらイグルー作りを行い、150時間もかけて完成して出来上がった作品は、色鮮やかな見た目もあって広く話題を呼ぶことになった。

カナダ放送局グローバルTVエドモントンやCBCによると、“カラフルイグルー”を製作したのは、ニュージーランド在住の男性ダニエル・グレイさんと、恋人のキャサリーン・スターリーさん。2人は昨年12月頃から、彼女の母ブリジット・バートンさんが暮らすカナダ中西部の街、アルバータ州エドモントンを訪れていた。そこで彼女の母は、2人の訪問前から、ある計画を練っていたという。

それは厳しいカナダの寒さを存分に実感できる「イグルー作り」。日本の“かまくら”にも似たイグルーは、エスキモーの諸民族が厳しい寒さを凌ぐため、雪や氷を使って作る伝統のもの。母は10月から職場の人にも頼み、飲み終わった「ジュースの紙パック」を300個ほど集めると、色付きの水に入れて染色したパックを中に入れた“氷のレンガ”を作り、作業の準備をしていたそうだ。

そんなイグルー作りの提案を受けた2人は「楽しそう」と快諾。また、グレイさんはこの話を聞いたときに、彼女の母との間で「(イグルーを作れれば)結婚を許す」との約束を取り付けていた。こうして俄然やる気を出した彼は、彼女や近所の人たちの協力も得て、イグルー作りをスタート。しかしあまりに厳しい寒さの中で行う作業だけに、集中して一気に進めるのは相当の困難が伴い、厚着をして防寒対策を取っていても、「2時間作業をしたら、家に入って」暖まらなくてはならなかったそうだ。

それでも純粋に楽しむ彼女と、「結婚の許可」という課題クリアに向けて頑張ったおかげで、500個の氷レンガと150時間を費やして2人のイグルーは完成。「とても大変な作業だった」と充実感も口にした2人は、その後成果を披露するためにソーシャルサイトredditへ写真を投稿したところ、“レインボーイグルー”はネットで評判に。多くのカナダや米国メディアでも注目され、2人の力作は広く世界にも知られるようになった。

苦労の末に大きな反応を得られて、「とても満足」と話すのは彼女のスターリーさん。一方のグレイさんは、晴れて彼女の母から結婚の許可も得られたはずだが、「私たちはまだ若いから」と今のところ具体的な結婚の予定は立てていないという。しかし交際4年の2人にとって、今回のイグルー作りが関係をさらに強くする良ききっかけになったことは間違いないようだ。

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