目的地へ最短47秒の航空路線、島と島の“世界最短”距離を1日2往復。

2013/01/20 12:20 Written by Narinari.com編集部

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遠い目的地にも素早く運んでくれる飛行機は、もはや現代人に欠かせない交通手段の1つ。仕事や旅行などで利用する人を乗せ、毎日世界中の空を飛んでいるが、英国には世界でもひときわ珍しい路線がある。英国本土の北に位置するオークニー諸島の2島を、飛行時間わずか2分で結んでいるという“世界一短い”航空路線だ。

英紙デイリー・メールやデイリー・テレグラフなどによると、世界一短い路線を運航しているのは、英スコットランドの航空会社ローガンエアー。1967年からオークニー諸島間を結ぶ定期路線を就航させている同社では、ウェストレー島とパパ・ウェストレー島間の1マイル(約1.6キロ)超を結ぶ定期路線便も運航している。時刻表上の所要時間はわずか2分、風向き次第では最短47秒で到着するそうだ。

オークニー諸島では、各島にある空港を諸島議会が公的に運営。先ごろその議会が、住民の移動手段確保や貨物の運搬などを目的に、2013年4月から2016年3月までの定期路線について競争入札を行ったそう。以前からサービスを提供しているローガンエアーでは、住民以外にも観光客の需要が高く、“世界一短い航空路線”としての世界的知名度もあることにより、諸島間の運航を確保するのは「大きな特権」(ローガンエアー公式サイトより)と判断。3社間での競争入札に参加して無事に受注を果たし、フィル・プレストンCOOは「契約を結べて嬉しい」とのコメントを出している。

それだけローガンエアーが確保したかった路線の飛行時間が、どれほど短いのかを紹介しているのが、YouTubeに投稿されている「World's Shortest Flight: Westray to Papa Westray」(//www.youtube.com/watch?v=fwyVWaCAD2A)という動画。ウェストレー空港の滑走路を走行する場面から始まるこの動画では、開始50秒過ぎに飛び立った飛行機が、2分10秒頃にはパパ・ウェストレー空港に着陸しており、わずか1分20秒ほどの飛行時間だったことが分かる。

現在ローガンエアーでは、この路線をオークニー諸島の中心地メインランド島カークウォールとパパ・ウェストレー島を結ぶ路線の一部に組み入れる形で、朝と昼の2往復を運航。周辺には、今から約5,000年前の新石器時代に作られたとされる遺跡も点在しているそうで、英国を訪れる機会がある人は、一度北へ足を延ばして観光を楽しみつつ、世界でも珍しい航空便も利用してみてはいかがだろうか。

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