6歳から誕生日に“支援活動”、路上生活者に毛布などの物資届ける。

2013/01/12 16:12 Written by Narinari.com編集部

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いまから5年前、6歳になる11月25日の誕生日に何をしたいかとたずねる母親に、当時5歳の男の子はこう答えた。「ホットチョコレートを路上生活者の人たちに配りたい」――。てっきり友だちを呼んでパーティーをしたいと言うものだと考えていた母親は冗談かと思い、再び同じ質問をぶつけてみたが、彼の返事はまた同じ。その直前、仕事を終える母親を迎えに行く途中での“ある光景”が、彼の気持ちに大きな変化をもたらしていた。

米紙ラスベガス・サンなどによると、この男の子は、米ネバダ州ボルダーシティに住むブレイズ・トランブルくん。5年前のその日、仕事帰りの母親を迎えに行くためラスベガスへと出かけた際に、街中で路上生活者の人たちを見かける機会があったという。当時まだ5歳ながら、ブレイズくんの心には彼らの姿が印象に残り、その時から彼は路上生活者を助けたいと考えるようになった。

そんなタイミングで誕生日の希望をたずねられたため、思わぬ形でボランティア活動をしたい気持ちを家族に明かしたブレイズくん。最初は冗談だと思った母ファニーさんも、彼の気持ちが本気だと分かると、この年から家族で一緒に活動するようになった。ホットチョコレートを配る支援活動は、「11月になると寒くなり始める」ことに気付いて、毛布とジャケットの配布に変更。以来、街のさまざまな店に協力をお願いして寄付ボックスを設置し、住民たちへ物資の提供を呼び掛けている。

さらに彼自身もお小遣いを活動資金の足しにしたり、誕生日パーティーに招いた友人へプレゼント代わりの寄付をお願いしたりと尽力。その輪は次第に広がり、今では多くの市民も協力してくれるようになった結果、過去5年間で3,000枚の毛布やジャケットを路上生活者に渡すことができたそうだ。昨年も自身で700枚の毛布などを用意したブレイズくんは、1人1人に「欲しいものは揃っていますか?」と問いかけながら丁寧に配布を繰り返し、集まった人は「本当に心から感謝したい」とお礼を述べていたという。

そうした彼の行動を通じて、「もっと路上生活者を助けていかなければ、という気にさせられた」と話すのは、協力する保護施設の職員。自分も触発された職員は、さらに「ほかの人からも触発されたと聞くのが嬉しい」と語り、ブレイズくんの気持ちは確実に市民の間に広がっているようだ。

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