永世棋聖の米長邦雄さん死去、公式ホームページには“最後の言葉”。

2012/12/18 13:59 Written by Narinari.com編集部

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日本将棋連盟会長で永世棋聖の米長邦雄さんが、12月18日、都内の病院で前立腺がんのため亡くなった。69歳だった。

米長さんは1963年に四段に昇段してプロ入りし、1973年に棋聖のタイトルを獲得。その後、中原誠十六世名人と共に一時代を築き、1985年には十段、棋聖、王将、棋王の四冠を達成、1993年に49歳11か月で史上最年長の名人となった。2003年に引退後も将棋の普及活動に尽力。2008年に前立腺がんを患い、2009年1月に公式ホームページで公表していた。

公式ホームページでは頻繁に日記を更新しており、最後の更新は11月25日付けの「最後の時」と12月2日付けの「最後の時(2)」。その中で「最近、自分はいつ、どのような形で人生を投了することになるのか考えるようになりました。一日でも長く、大いに笑い、健康な日々を過ごしたいと願ってはいるのですが、いつかは必ずその日がやってくることも覚悟しておかねばならない」と胸中をつづっていた。

また、「悟りを開いた高僧になった訳ではありませんが、『人生すべて感謝である』これが今の心境です。私はガンを患っていますが、これもことの成りゆきで、人生はなるようにしかならないのだと達観しております」とも。そして「60過ぎからの会長職としての仕事の成果、内容、等々を書き綴ってゆきたいと思います」「俗人の生前指示についても書いておきたい。相続、告別式の手配等です。全てが感謝といっても、やっぱり俗人ゆえに葬式に来てもらいたくないという人間がいます。これをインターネットで公表していいものかどうか(ま、そんなことはしませんけどね)。この感情も含めて、感謝なのでしょうか」と予告もしていたが、これが最後のエントリーとなった。

米長さんは公式ホームページのほか、約2年半前からTwitterも開設。最後のツイートは12月6日付けで「鳩ポッポ。菅カラカン。どじょう総理。ツイッターで取り上げた民主党政権も16日までみたいね」と、先日の衆議院選挙に関する内容だった。

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