テープ引いたら2分でゆで卵に、水も鍋もレンジも不要の新しい調理器具。

2012/12/09 13:17 Written by Narinari.com編集部

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お湯で茹でる以外に、今では専用の器を使って電子レンジ調理する方法も一般的なゆで卵。そんなゆで卵の新しい調理器具をロシアのデザインスタジオが考案、コンセプトを披露している。

この調理器具はKIANというデザインスタジオが考案した「ゴーゴリ・モーゴリ」という調理器具。卵を使ったロシアの伝統的なスイーツから名づけられた調理器具は、緑色のリサイクル紙で作られた可愛らしいデザインの“簡易ゆで卵製造器”で、中に卵を入れて、はみ出た茶色のテープを引けば、2分でゆで卵が完成する。水も鍋も不要という、実に手軽な便利グッズだ。

その仕組みは、日本の駅弁でもよく見られる発熱の化学反応を利用したもの。「ゴーゴリ・モーゴリ」の内部は3層に分かれており、テープを引くことによってそれぞれの層に入っている水酸化カルシウムなどと水が混ざり、急激な発熱によってゆで卵が出来上がるというわけだ。2分後には完成するとされ、さらに3分以上は保温効果が持続するため、利用者は蓋を外す時間を変えれば「半熟から固ゆでまで」好みのタイプに仕上げられるという。

キャンプ用などでもこうした発熱作用を利用した調理品はすでにあるが、ゆで卵を作るためだけにデザインされた調理器具は「これが初めて」とのこと。KIANも「革新的な製品」と胸を張り、2011年には欧州パッケージデザイン協会から表彰されるなど、ヨーロッパの業界筋では注目を集めているようだ。素材にリサイクル紙を活用したのも、1回使いきりという点から「無駄を減らすため」に考慮したためで、できる限り地球にも優しい製品とするよう工夫している。

普及すれば、家でも外でも便利に使えそうな「ゴーゴリ・モーゴリ」。しかし残念ながら、現段階ではまだKIAN公式サイトで「プロジェクト」として紹介されているだけの段階で、製品化までには至っていない。生産化への道筋や、どの程度の価格で提供されるのかが注目されるところだが、あれば一度は使ってみたくなるような一品だけに、実現を楽しみに待ちたいところだ。

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