正社員の平均年収は442万円に、昨年から4万円&3年連続マイナス。

2012/12/04 15:37 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


インテリジェンスが運営する転職サービス「DODA(デューダ)」は12月4日、「DODA 平均年収データ2012」を発表した。

このデータは、「DODA転職支援サービス」に2011年10月〜2012年9月末の1年間に登録した、正社員として就業するビジネスパーソン約10万人(20〜59歳)、101職種の年収データを集計したもの。その結果、20〜59歳の平均年収(手取りではなく支給額)は442万円(平均年齢33歳)で、昨年の446万円から4万円減少、3年連続のマイナスとなった。

リーマン・ショック以前の2007年からの平均年収の推移を見ると、20代が343万円(2007年比−24万円)、30代は458万円(2007年比−43万円)、40代は608万円(2007年比−62万円)、50代は754万円(2007年比−48万円)と、5年前よりも大きく減少していることがわかる。

職種別では、101職種中トップは「投資銀行業務」の986万円に。2位は「CEO(COO/CFO/CIO/CTO)」(966万円)、3位は金融系専門職の「運用(ファンドマネジャー/ディーラー/アナリスト)」(777万円)となった。また、101職種のうち、昨年より平均年収が増加したのは46職種、横ばいが4職種、減少は51職種。増加率が大きい職種として、「投資銀行業務」(+16%)、IT系技術職の「研究開発」(+14%)などが目立っている。

こうした年収低下の背景について、「DODA」の木下学編集長は「企業の人件費抑制策が影響していると考えられます。年功序列型から成果報酬型への移行や、業務のアウトソーシング化や契約社員・派遣社員の登用などにより、比較的影響を受けやすい20〜30代の若手層や、販売/サービス職、アシスタント職などを中心に、じりじりと平均年収が減少しています」と分析。

そうした中でも上昇しているのは技術職で、「特にIT系技術職は、スマートフォンやソーシャルネットワーキングサービスの普及に伴い、エンジニアの獲得競争が激化する中、好条件を提示する企業も多く3年連続で上昇しています。また、リーマン・ショックに始まり、震災やタイの洪水、円高といった外部環境が落ち着きを見せ始め、自動車や化学メーカーなど一部の製造業で業績が上向いたこともあり、電気/電子/機械系技術職は昨年比+19万円の増加を見せました。更に、震災後の復興需要に加え、耐震工事、リノベーションなどの需要増加が影響し、建築/土木系も給与水準の回復が伺えます」と傾向を解説している。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.