泥だらけ滑走路でも離陸強行、こんな飛行機には乗りたくない?

2012/10/29 11:45 Written by Narinari.com編集部

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統計的に見れば事故の確率が極めて低い、安全な乗り物とされている飛行機。それでも万が一のことを考えてしまうと、機体の性能面だけに限らず、運航に携わるスタッフが常に万全な安全対策を行っていると分かった上で、快適に利用したいものだ。しかし、ロシアのある空港で撮影されたという航空機の動画には、そんな思いが機長に通じているのか不安になりそうな状況で離陸を行っているシーンが映し出され、多くの人を驚かせている。

この動画は、YouTubeに10月24日付で公開された「Muddy Takeoff From Russia」(//www.youtube.com/watch?v=XUtYlR28Yb4)。米航空機情報サイトNYCアビエーションによると、映像はロシア東部イルクーツク州にあるボダイボ空港で撮影されたもので、撮影の時期は不明だという。

周辺を多くの雪が覆う中、離陸に向けて滑走路を走り出したのは、ロシア航空会社UTエアーが「恐らく数年前まで使用していた」というプロペラ旅客機のアントノフ24。しかし飛行機が走り始めた途端、車輪の接地点からは多くの泥水が跳ね上がっており、明らかに滑走路は最悪の状態だ。NYCアビエーションでは、空港が川沿いに位置しているため「洪水の影響だろう」と推測しているが、それでも通常は空港側がある程度の路面整備を行うはず。にも関わらず、映像を見る限りではとても整備を行ったとは思えないほどの水しぶきを上げながら、飛行機は離陸を強行している。

NYCアビエーションは、この飛行機の搭乗者が撮影したとされる動画「Onboard a Muddy Takeoff From Russia」(//www.youtube.com/watch?v=nGGduq-xb88 ※この動画のオリジナルは、昨年11月時点でロシアのユーザーによって投稿された形跡あり)も紹介。音声を聞く限り、機内からは時折笑い声が漏れるなど、乗客が不安を感じている様子はうかがえない。ただ、撮影者が窓の外にカメラを向けると、滑走路上には轍ができるほど泥水が溜まっている状況で、離陸に向けて加速を始めると、すぐに泥水が窓に跳ね続けて外が見えなくなった。

NYCアビエーションでは、泥水の中を走行すると「パフォーマンスが1/4から1/3は減少する」と指摘しているが、映像の機体は決して軽やかではないものの、無事離陸に成功。このとき航空管制官や機長が下した離陸判断は、間違っていなかったようだ。とはいえ、動画が「最も危険な離陸」と紹介されていることもあって、映像から不安を感じ取る人も少なくない。

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