偶然同じ人に2度救われた男性、昔話をしたら恩人「それ、私だよ」。

2012/10/09 07:23 Written by Narinari.com編集部

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突発的なハプニングで解決策を見出せない窮地に陥ったとき、手を差し伸べてくれる人の存在は本当に有難いもの。米国のある男性は先日、息子を連れて釣りに出かけた帰りに車のタイヤがパンクし、夜遅くに路肩で動けなくなった。すると事情に気付いた見知らぬ男性が、一旦自宅に戻った後に修理用品を持って駆けつけてくれた上、さらなるハプニングからも救う恩人になったという。しかも助けてくれた男性は、8年前にも窮地を救ってくれた人だと判明。あまりの出来事に驚きを隠せなかったそうだ。

米放送局ABCや米紙プレイン・ディーラーなどによると、同じ人に2度も救われたのは、オハイオ州パーマに住むジェラルド・グロノウスキさん。彼は9月8日の夜、近くの貯水池へ息子と釣りに出かけた帰り道で車の前輪がパンクして動けなくなり、途方に暮れていた。スペアタイヤを乗せていなかったこともあり、どうにかしてガソリンスタンドへ向かおうと無理矢理走らせていたものの、結局たどり着けずに路肩へ停車。ボロボロになった前輪を見つめ、これからどうしようかと悩み込んでしまった。

ちょうどその頃、息子が参加したフットボールの試合を観戦し、妻と一緒にクリーブランドの家へ帰る途中だったクリストファー・マナッシさんは、ノロノロと走っているグロノウスキさんの車が視界に入った。左前部のタイヤがパンクしていると気が付いた彼は、夜11時前に一旦妻を家に届けた後、「こんな時間に直せる店はほとんどないから」と再び外出。パンクの修理用品を持って、困っているであろうグロノウスキさんを助けるため、通って来た道を戻って行った。

やがてマナッシさんは、息子と一緒に車の外で立ち尽くしているグロノウスキさんを発見。後ろに付ける形で自分の車を停め、マナッシさんは修理用品を渡そうと近寄った。するとその直後、後ろから走って来た飲酒運転の小型トラックが、停車中のマナッシさんの車に衝突。弾みで車体の左側が浮き上がる形になったトラックは、その先にいた彼とグロノウスキさん親子を奇跡的に避けて着地して停まり、3人は直接の被害を免れた。

迫っていた身の危険から、結果的に車でガードする形でマナッシさんに助けてもらい、しばらく恐怖で体が固まったというグロノウスキさん。そして我に返った後、以前にも優しい人から助けてもらった経験があったことを思い出し、マナッシさんにそのエピソードを話し始めた。

8年前、その日も貯水池で釣りをしていたときに、釣り針を手に深く刺してしまい困っていると、息子の呼び掛けに応じて駆けつけてくれた“看護師の男性”から丁寧な処置をしてもらい、事無きを得た――と、そんな話だ。

するとこれを聞いたマナッシさんは、「その話は私もよく知ってるよ。それ、私だよ」とまさかの返答。そう言われて顔を思い出したグロノウスキさんは、2度も同じ人に窮地を救ってもらうのは「天文学的な確率」と驚いたという。「トラックが彼の車に衝突していなかったら、私たちを轢いていたはず」と感謝するグロノウスキさんは、2度も自分を助けてくれたお礼をするため、マナッシさんを釣りに誘って親交を深めたいと声を掛けたという。

これに対しマナッシさんは、彼が以前、釣りで手にけがしたことを考慮して「ボウリングはどう?」と提案。そして、赤の他人から運命的な関係になったグロノウスキさんに対し、「人生で同じ人を助けるのは『2回まで』とハッキリさせておくよ」と、念を押したそうだ。

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