他人の娘と知らず11年間生活、離婚訴訟きっかけに親子鑑定行い判明。

2012/10/01 13:37 Written by Narinari.com編集部

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自分の子どもだと思っていたのに、実は他人の子どもだった――こうしたケースは親子鑑定の普及を受けて増えているが、中国では先日、11年間一緒に暮らしてきた娘が自分の子どもでないことが判明するという出来事があった。離婚訴訟で窮地に立たされた夫が内緒で親子鑑定を行ったところ、この事実が判明したそうだ。

中国紙重慶商報などによると、重慶市潼南県で暮らす妻の王ケイさんと夫の陳勇さん(ともに仮名)が出逢ったのは2001年のこと。友人の紹介で知り合った2人はすぐに意気投合して仲良くなり、出逢いから10日後には同棲生活を始めていた。

すると、間もなくして王さんの妊娠が発覚。2人は生まれてくる子どもの将来を考え、同年8月に籍を入れ晴れて夫婦となり、さらにその3か月後には、待望の女の子の赤ちゃんが誕生した。

しかし、子どもが生まれた喜びも束の間、2人の結婚生活は徐々にぎくしゃくし始め、ささいなことで衝突。それでもなんとか結婚生活を続けてきたが、約11年が過ぎた今年5月、我慢の限界を感じた王さんがついに離婚訴訟に踏み切ることに。娘の親権および養育費を巡って、2人の間で争いが始まった。

ここまではよくある離婚訴訟なのだが、当事者が予想もしなかった方向に向かったのはその後。親子鑑定がきっかけだ。夫の陳さんは娘が幼いころは何とも思わなかったそうだが、娘が成長するに連れて自分とあまりにも似ていないことに内心疑いを持つようになっていた。そのため、この機会に自分の中に湧いた疑念に白黒つけようと、親子鑑定を決意。妻に内緒で専門機関を訪問し、6月20日にその鑑定結果が出されることになった。

鑑定結果の内容は、陳さんと娘の間には「親子の生物学的血縁関係はなし」というもの。これを受け陳さんは鑑定結果を手に、原告である妻の王さんを相手取り、精神的苦痛による損害賠償などを求めて反訴した。

もちろん、王さんは内緒で親子鑑定を行った夫に怒りを募らせたが、裁判官の「もう一度正式に親子鑑定を行いますか?」との提案を拒否したことから、裁判は一気に陳さん側が有利に。結果として裁判官は養育費の支払いを求めていた王さんに対し、長年陳さんを欺いていたことに対する損害賠償として2万元(約25万円)、さらに今まで陳さんが支えてきた養育費2.55万元(約32万円)の支払い命令を下し、この裁判は幕を閉じたとのことだ。

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