8歳が白血病の少女に賞金寄付、宝探しイベントで獲得の1,000ドル全額。

2012/09/07 16:54 Written by Narinari.com編集部

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米国に、夏休み中に行われた宝探しコンテストで優勝し、賞金として1,000ドル(約7万9,000円)を獲得した8歳の少年がいます。子どもにとっては、とてつもない大金ですが、彼はコンテストに参加する前からその使い道を決めていました。それは白血病に苦しむ2歳の少女に医療費として全額寄付すること。そして計画通り、先日、少年は少女の家族にそのお金を手渡すことが出来たそうです。

米紙セントルイス・ポスト・ディスパッチや米通信社UPIなどによると、このイベントは、セントルイス近郊のエドワーズビルで、ファースト・クローバー・リーフ銀行主催で行われたもの。優勝者には1,000ドルの賞金が用意され、夏休み中だったワイアット・アーバーくんも参加することにしたそうです。そして彼は、近所に住むカーラ・キールティちゃんの家族に「賞金がもらえたら、それをあげるね」と約束していました。

実はカーラちゃんは、今年5月に急性リンパ性白血病と診断されたばかり。子どもが発症した場合、生存率は高いとされている種類の白血病ですが、長期にわたって抗がん剤の投与が必要です。カーラちゃんも今後2年ほどの治療が待っています。

米国は医療費が大変高額で、ワイアットくんも以前から両親や近所の人たちと、がん患者のための寄付金を集めるため、クッキーを焼いて売るといったチャリティー活動をしていました。そうした活動の中で、カーラちゃんが白血病である事実を知ったのです。そして少しでもキールティ家への手助けをしたいとの思いから、今回の申し出をしたのでした。

カーラちゃんの母親トリシャさんは、そんなワイアットくんのやさしさがとても嬉しかったそうですが、まさか彼が賞金を手にするとは全く予想していませんでした。そのため、数週間前にワイアットくんが電話で「1,000ドルで抗がん剤治療が何回出来るかな」(セントルイス・ポスト・ディスパッチより)と伝えてきたときには、驚いて倒れそうになったと語っています。ワイアットくん曰く「ほかに使い道が思いつかなかったから」とのことで、カーラちゃんに賞金をプレゼントすることは、とても自然な気持ちからでした。

8歳の少年が知り合いの少女を助けるため、多額のお金を寄付したというニュースは、すぐにエドワーズビルを駆け巡りました。そしてメディアでも広く紹介されると、この話に感動したチャリティー団体から、同額の1,000ドルがさらにキールティ家に寄付され、善意の輪がさらに広がりつつあります。

さらに先日は、見ず知らずの人物からワイアットくんの家族宛てに現金と感謝の手紙が届けられましたが、彼はこのお金も迷わずカーラちゃんに贈ったそうです。

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