交通ルール違反に“実力行使”、横断歩道で停まった車を運ぶ男たち。

2012/09/05 17:17 Written by Narinari.com編集部

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残念ながら、毎日少なからず各地で発生している交通事故。どうしようもない不可抗力のアクシデントを除けば、交通ルールをきちんと守れば防げるケースは多いはずだが、人々のちょっとした油断や隙が重なったとき、不幸な結果を生む危険性は大いに高まるものだ。9月2日から交通安全キャンペーンを始めたブラジルのある街では、社会奉仕活動を行う団体が交通ルールの遵守を訴えるために少し変わったパフォーマンスを実施した。その様子を撮影した動画が公開され、グループの面白い行動が話題を呼んでいる。

この動画は8月28日付でYouTubeに投稿されたもの(//www.youtube.com/watch?v=UqhUeDTAyYs)。撮影されたのはブラジル南部の街ブルメナウの交差点だ。大通りに設けられた横断歩道を中心に撮影しているカメラの前に、やがて停止線をはるかに超え、横断歩道の中に入って停まった1台の普通乗用車が現れる。

すると間髪いれずに、カメラの横から同じマークのTシャツを着た9人の男性グループが登場。アッという間に車を取り囲み、前部と後部へ半々に分かれた彼らは一気に車を持ち上げ、停止線の手前まで動かそうとする。特にドライバーへ注意をする感じでもなく、意思すら確認せずに移動させるあたりは問答無用といった雰囲気。ただ、至って普通の体型の男性たちが普通乗用車を持ち上げるのはかなり重そうにも見えるが、懸命に後ろへと下げていった。

手前の二車線で停止線内に停まった車よりもさらに後ろへと移動させ、十分すぎる位置で車を降ろした男性たち。仕事を終えると、後は何事もなかったかのように爽やかに歩道へ退散し、26秒の動画は終了する。正しくもちょっと面白い行動を見せる彼らの動画は、公開されてから徐々に注目を集めているようで、再生回数は46万回超(9月5日現在)まで伸びている状況だ。

米ニュースサイトのハフィントンポストによると、車を持ち上げる男性たちは地元で社会奉仕活動を行っている団体のメンバー。ブラジルでは9月2日から、交通事故による死亡件数を減らそうと、3年間にわたる長期交通安全キャンペーンが始まった。そこでブルメナウでは企業の協力も受け、歩行者やドライバーに交通ルールを改めて教育しようとするキャンペーンを展開。その1つとして、団体のメンバーがパフォーマンスを行う今回の動画が作られたという。ユニークな中にも、普段から交通ルールを守る意識を持つのが必要だ、という彼らの訴えを世界中の人が再認識すれば、きっと悲しい目に遭う人が世の中から減るはずだ。

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