胃の中から10年前のフォーク、飲み込んだこと忘れるも病院の検査で発見。

2012/08/21 16:56 Written by Narinari.com編集部

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先日、英国のある男性は突然お腹に激痛を感じ、吐血もしたことから病院へ急行。原因を確かめるために胃カメラによる検査を実施した。すると、カメラは胃の中にある黒ずんだ奇妙な物体を捉え、医師はこれが原因と判断。開腹手術で物体を取り出してみると、出て来たのは、長さ約23センチという大きなプラスチック製のフォークだった。男性は10年前に誤って飲み込んでしまった後、特に体に異変も起きなかったため、その事実をすっかり忘れていたそうだ。

英紙デイリー・メールや英放送局BBCなどによると、この男性は英中部カドワースに住む40歳の男性リー・ガードナーさん。ある日突然の胃の痛みと吐血に不安を覚えながら、病院に何とかやって来た彼は、胃カメラを見た医師から「何か飲み込めませんでしたか?」とたずねられても、全く思い当たる節がなかったという。そんな彼に、医師が「フォークの先端のようなものが見えるのですが」と伝えると、彼はようやく過去にやってしまった出来事を思い出した。

いまから10年前、使っていたプラスチック製のフォークを誤って飲んでしまったというガードナーさん。もちろんその後、彼は病院に行って診察を受けたのだが、対応に当たった医師からは、時間が経てば「体から出てくる」として静観するよう伝えられた。上手に飲み込んだのか、フォークが身体に異常を来すこともなく、医師のアドバイス通りに自然排出されるのを待とうと気長に構えるようにしたそうだ。しかし、フォークは彼の胃の中から排出されぬまま時間が経過。何事もなく普通に生活を送っていた彼は、飲み込んだ事実もすっかり忘れ、気が付けば10年が過ぎていた。

その間、胃の中のフォークは、体外へ排出もされなければ胃酸によって溶けるわけでもなく、表面が黒ずんでいたほかはほぼ原形を留めたまま残存。今になってみれば、2年前に屈むような姿勢を取ったときに、一度胃の中に違和感を覚えた経験があったというガードナーさんだが、ほかには特に何も起きていなかったため、ずっと胃の中にフォークが残っていたとは考えもしなかったようだ。ところが最近になって彼の胃の内壁に潰瘍ができ、偶然残っていたフォークの先端が潰瘍を圧迫し始め、やがて潰瘍から出血。激痛と吐血に繋がる異変を引き起こしたというわけだ。

結局45分の開腹手術を行い、10年間残り続けた長さ23センチのフォークは、胃の中から無事に取り出された。過去にコインや釘などの異物を体から取り出した経験がある医師たちでさえ、10年間も胃の中に留まり続けたフォークが見つかって驚いたという。また、これまで体にダメージが出なかったのも幸運だったといい、何事もなく胃に留まり続けたのは「とても珍しいケース」とも。異物が取り除かれ、ようやく正常な状態の胃を取り戻したガードナーさんは8月中旬頃に退院し、現在は順調に回復へ向かっている。

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