五輪観戦目前での“悲劇”に涙、ショック受けた豪州の夫婦に救いの手。

2012/08/05 15:52 Written by Narinari.com編集部

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連日各競技の熱戦が繰り広げられ、日本人選手の活躍も伝えられているロンドン五輪。睡眠時間を削り、テレビの中継を見ながら応援している人も少なくないだろう。そんな4年に1度の盛り上がりを間近で楽しもうと、英国には世界から観戦客が訪れているが、中には楽しさを味わえずに悲しい思いをした人もいるようだ。オーストラリアから、五輪のボクシングを観戦しようと訪英したある夫婦は、試合会場の入り口でまさかの事実が判明してしまい、泣かずにはいられない事態に直面したという。

英放送局BBCによると、この夫婦は豪東部ゴールドコーストからやって来たグレアム・スミスさんと、妻のアンさん。ロンドンにやってきた2人は、開会式翌日から始まったボクシングを観戦しようと、早速試合会場に足を運んだ。ところが、入口でチケットを提示した瞬間、目の前に迫った五輪観戦という高揚感が一転、奈落の底へと突き落とされてしまった。

それは、係員のチェックで2人が持っていたチケットが“偽物”だと指摘されたから。「そんなはずはない」と信じられない夫婦は方々に確認の電話をしてみると、指摘の通り、チケットの購入元が偽のチケット販売サイトだったことが判明した。自分たちが詐欺に引っ掛かっていたというまさかの事態。結局、見たかった試合を見ることもできず、会場を後にしなければならなくなった。

五輪を見るために遠くの国からお金をかけてやって来たのに、旅行最大の楽しみを奪われたショックが大きすぎた夫は、妻曰く「(悲しみのあまり)1日ずっと泣いていた」そう。しかし、そんな2人の現実をBBCが話題として取り上げたところ、彼らに救いの手が現れた。

BBCの報道で夫婦の話を知った英国のある人物が、「チケットを提供する」と連絡してきたのだ。英中部リッチモンド在住の男性は、名前も含めてノーコメントを通したため、提供の意図はわかっていないが、待望の観戦ができるようになった2人は大喜び。妻は「五輪観戦の機会ができて嬉しい。感謝したい」と男性にお礼を述べ、チケットを受け取ったそうだ。

ちなみに、偽のチケットを買わされたというケースはスミスさん夫婦だけに限った話ではなく、ロンドン五輪組織委員会では「五輪公式サイト以外ではチケットを販売していない」(英紙デイリー・テレグラフより)と注意を呼び掛けている。スミスさん夫婦も、販売元をしっかり確認せずに購入したことは大いに反省すべきところだが、結果的に現地で人の優しさに触れられた分、より思い出深い五輪旅行となったかもしれない。

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