「怒りぶつけたい人」専用電話、注目集める“ガス抜きホットライン”。

2012/08/01 20:22 Written by Narinari.com編集部

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特に“頭を下げるのも仕事のうち”と言われる社会人なら、納得できない気持ちをグッと堪えて、やり過ごさなくてはならない局面に出くわすことはある。そうして溜まったストレスは、それぞれいろいろな方法で発散しているだろうが、やはりムリに抑えずに爆発させることができれば、精神的に最も負担がないかもしれない。ドイツではこのほど、そんな怒りやストレスを思う存分にぶつけたい人専用のコールセンターが開設され、注目を集めているようだ。

独紙ディ・ヴェルトなどによると、このコールセンターを始めたのはドイツのスキムフ・ロス社。アレキサンダー・ブランデンブルガーさんとラルフ・シュルテさんの2人は、社会人によくあるイライラを家族や友人たちにぶつけないよう、怒りを発散させ「視点の変化を促す」アイデアを思い付いた。それを具現化したサービスが、今回の“ガス抜きホットライン”だ。

「私たちを侮辱できます」と公式サイトで謳っている通り、利用者は怒りを発散するためならどんな暴言でも吐くことができる。料金は固定電話からの場合、1分につき1.49ユーロ(約140円)が課金されていく仕組みで、怒りの矛先を引き受けてもらえると考えれば、かなり良心的な価格設定のサービスと言えそうだ。

とはいえ、毎日知らない人の怒りをぶつけられるオペレーターは大変そう。しかし、そこはお金を貰うサービスのプロ。オペレーターたちは“言葉のスパーリングパートナー”として特別な訓練を受け、状況に応じて心理学者監修のマニュアルも使用しながら、対応するという。ただ、このサービスは利用者の怒りを取り除くことに重点が置かれているため、主に利用者の言葉に耳を傾ける“聞き役”の姿勢で「余計な対話は行わない」そうだ。

少なくとも「ドイツ初のコールセンター」とあって、滑り出しは順調だという“ガス抜き”サービス。ブランデンブルガーさんは「多くの人に利用してもらいたい」と話し、さらなる需要に期待を寄せている。

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