“値引き交渉”発端に殺人事件、店員の「安売り店街行け」に激高。

2012/07/26 12:01 Written by Narinari.com編集部

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中国では百貨店やスーパーを除けば、値引き交渉は当たり前。店によっては値札の半額近い価格で購入できることもあり、“値引き交渉しない者はバカ”とも言われるほど、買い物での値引き交渉は基本中の基本となっている。そうした商習慣が根強い中国で先日、値引きを迫った客が店員から「買えないのに何見ているの?」と挑発的な言葉を返されて激高、店員を殺害するという痛ましい事件が起きた。

中国紙瀟湘晨報などによると、この事件が発生したのは7月18日、湖南省長沙市にある小さなブティック店でのこと。同日午後1時過ぎ、28歳の李(仮名)は従妹の誕生日プレゼントを購入するために、ブティック店「明明号」を訪れた。一通り店内を見て回った後、チェック柄のシャツとジーンズを購入することに決めたという。

このとき、李の手持ちは約230元(約2,800円)しかなく、購入しようとしたプレゼントの合計代金には少し足りなかった。そこで「値切れる」と踏んだ李は店員と値引き交渉を開始したのだが、店員は頑なに拒否。ついには、店員から「買えないのに何見ているのよ? もし安い商品が欲しいなら、下河街(安売り店が多い街)へ行けばいいじゃない」と皮肉を言われてしまった。

この言葉にカッと来た李は服をその場で投げ捨て、それをきっかけに店員との間で小競り合いに。そうこうしているうちに、店員が指に噛みつき、李は激怒。持っていた果物ナイフで店員を刺し殺してしまった。

後日、李は友人宅にいたところを逮捕されたが、李自身、逃亡は一切考えなかったそう。実は李には生後2か月の赤ん坊がおり、妻が帰省中だったことから逃げたくても逃げられない状況だった。李は店員のたった一言で我を失い、幸せのすべてを失ってしまったことを、泣きながら悔いたという。

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