学生ヘトヘト23時間続く試験、担当講師が酔っ払って拘束していた?

2012/07/22 16:46 Written by Narinari.com編集部

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筆記一発勝負だったり、レポート提出だったりと、さまざまな形で行われる大学の定期試験。高校までのそれとは異なり、試験の形式が各教授や講師の裁量に任されているとあって、とりわけ大変な試験を出す教授の講義などは学生の間で評判になったりするものだ。ロシアのある大学にも、先日、学生に大変すぎる試験――23時間にも及ぶ試験を実施した講師がいた。その試験の間はトイレに行くことも禁止されたという。

露紙モスコフスキー・コムソモーレや露通信社リア・ノーボスチなどによると、問題の試験が行われたのは、ロシア連邦西部のタタルスタン共和国にあるカザン大学。6月26日、この大学で物理学を教える女性講師は、3年生を相手に朝10時から試験を始めた。ロシアでは「筆記より口頭の試験が多い」とされ、女性講師の試験も試験場の学生たちを相手に質問をぶつけていく方式だったようだ。

ところがこの試験、学生たちからは女性講師が「アルコールの匂いをさせていた」とする証言があり、中には「隣の部屋に行っては酒を飲んで戻って来た」と具体的な話も。講師は試験中ある程度の酒を口にした状態で試験に臨んでいたと、誰もが疑っているという。その上、講師は試験中のトイレやメディア機器の使用を「禁止」して学生を拘束状態に置いた。

こうして、学生はヘトヘト、長い長い苦痛の時間となった女性講師の試験。途中「自分の仕事について話し始めた」など、試験とは関係ない会話もあったようで、だらだらと続いた彼女の試験が終了したのは翌27日の朝9時のことだった。口頭の試験時間が長くなるのは「珍しくない」というが、さすがに学生が23時間も拘束される試験は珍しかったようで、一部の露メディアで報じられる形となった。

酒を飲んで正常な判断ができず、試験が長引いたのでは……との疑惑の渦中にある問題の女性講師だが、彼女自身は「飲酒はしていない」と否定。カザン大学物理学部長も、女性講師が試験中に飲酒したとする事実はないと否定している。そして「酔っている状態を見ていたら、すぐに彼女を解雇していた」と話し、大学側としては彼女は飲酒をしていないと認識しているようだ。

そんな飲酒の有無はともかく、事実として23時間も拘束された試験が行われたことは、学生たちにとってあまりに気の毒な話。恐らく人生で最も辛い試験だったに違いない。

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