亡き妻想い庭に巨大なハート、6,000本の木に囲まれた2人だけの空間。

2012/07/17 18:45 Written by Narinari.com編集部

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17年前、長年連れ添った妻を突然亡くした英国のある男性は、変わらぬ愛の気持ちを示す象徴を広大な庭に作った。6,000本の木を使って表現された男性の愛は、今まで誰にも気付かれずに過ぎてきたようだが、先日、気球に乗って上空から地上を眺めていた人物がこれを発見。“素晴らしい景色”と称えられた庭が、いま、英国で大きな話題を呼んでいる。

英紙デイリー・メールやサンなどによると、この庭を作ったのは英南西部の街ウィックワーに住む70歳の男性、ウィンストン・ハウズさん。1995年、幸せな生活を送っていた彼を、思いもよらない悲劇が襲った。33年間連れ添った最愛の妻ジャネットさんが心臓発作のため50歳にして他界。彼は突然悲しみの淵に追いやられ妻への想いに焦がれたが、数か月後、6エーカー(約2万4,000平方メートル)という広大な庭を掃除していた際に、変わらぬ愛情を示す1つのアイデアを思い付いた。

それは庭に6,000本のオークを植え、中央にハート型の空間を作るというもの。「今後も共にいるであろう彼女に向けた、愛と変わらぬ尊敬の証」という彼の気持ちを表した庭は、造園業者の手も借りながら完成した。「妻が幼少時代を過ごした家がある方向」に下の先端が向けられたハートの空間は、春になるとスイセンが咲き乱れる“オアシス”へと変身。彼はしばしばそのオアシスへと足を踏み入れては、用意した椅子に座り、ゆっくりと亡き妻との時間を過ごしているそうだ。

ただそんなハウズさんにとっての安らぎの場所は、6,000本の木に囲まれている上、「特に他人を入れなかった」とあって、今まで誰にも気付かれてこなかった様子。ところが先日、近くの街から気球で飛び立ったアンディ・コレットさんが、空からの眺めで浮かび上がった模様を見つけ、ハウズさんの想いが英メディアを通じて初めて公となった。「今まで見た中で一番素晴らしい景色」とハートの庭を絶賛したコレットさんは、「ラブストーリーを想像できる」と幸せだったであろう夫婦の関係を感じ取ったという。

空から見れば分かる愛の形は、Googleマップでも「ウィックワー」の地名で検索をすると、街の中心部から北東へ延びた道路沿いに見ることが可能(もしくは51.60753,-2.386546で検索)。地上からでは気付かず、空からしか形がわからない彼の愛の象徴は、長年にわたって天高くから見守る妻だけが気付く“2人だけのサイン”だったようだ。

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