サメ大量の海で娘泳がせ炎上、米夫婦投稿の動画が世界で物議醸す。

2012/07/09 13:04 Written by Narinari.com編集部

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米国のある夫婦は6月下旬、旅行中に撮影した5歳の娘の動画をYouTubeに投稿したところ、米国内外で大きな物議を醸すことになった。原因は動画の中で娘が泳いでいる海の環境。辺りには無数のサメの姿が見え、そんな場所で娘を泳がせた両親に対し、多くの人々やメディアが「愚か」などと非難している。

米放送局ABCや米ニュースサイトのハフィントンポストなどによると、問題の動画を投稿したのは、コネチカット州に住むデイビッド・バーンズさん、エラーナさん夫妻。今年6月、2人は5歳の娘アナイアちゃんを連れ、バハマへツアー旅行に出かけた。その最中に訪れたのが、動画に記録されている海岸。ここでバーンズさん一家を含めた団体は、20年近く続けられている“名物パフォーマンス”を見物した。

それを映したのが、夫妻が6月20日付でYouTubeに投稿した動画「girl (5) swims with sharks」(//www.youtube.com/watch?v=a4ThoO1Rq2c)の冒頭シーン。エサとなる魚をばら撒くガイドの近くに寄って来たのは、10匹近くはいようかというサメの群れだ。動画ページに記された夫妻の説明によると、この辺りにいるのはテンジクザメとレモンザメという「攻撃性の低い」種類とされ、体長はあまり大きくはない。海に入っているガイドも、サメが足元に近づいても警戒することなく、慣れた様子で餌を投げ入れておびき寄せている。

途中からは、砂浜で見守っていたツアー客たちも海に足を入れて見物。しかし紐に付けたタコを使い、捕食したところを釣り上げようと見せるパフォーマンスの場面では、サメが激しく体をバタつかせる姿がイメージ通りの獰猛さを呼び起こさせる。そしてこの後、動画にはアナイアちゃんが両親とシュノーケリングで海を楽しむシーンが登場。もちろんほかのツアー客も海の中へと入っているのだが、物怖じせずにサメに近づいて観察しているアナイアちゃんは、なかなか素晴らしい度胸の持ち主とも言えるかもしれない。

そんな楽しげな雰囲気を残した動画は、夫妻が親しい仲間内で共有しようと投稿したそう。ところがすぐに動画が注目され始めると、閲覧者からは「自分の娘を危険な状況に晒して無責任だ」など、非難のコメントが数多く寄せられる事態になった。そして動画は米国のみならず、海外のメディアでも紹介されるほど話題に。そのほとんどが夫婦の対応を批判する論調になっている。

多くの意見を受けたバーンズさん夫妻は、動画ページのコメント欄を閉鎖すると共に、自身の見解を更新。その中で夫妻は、話題性の獲得や広告収入目的などの見方を一切否定した上で、ツアーではほかにも子どもがおり、このガイドのもとでは「過去20年事故が起きていなかった」などとして、「危険性が低いと判断した」と説明している。

また、普段娘の危険に気を配っている具体例を示し、充分配慮していると主張する夫妻は、注目の高さを受けてABCの情報番組「グッド・モーニング・アメリカ」にも出演。娘をサメのいる海で泳がせた理由について、人生はあっという間だから「さまざまな刺激を受けるべき」との考えから経験させたと話した。確かに、結果的にアナイアちゃんにとって楽しい旅行となったなら、今回の旅行は貴重な経験になったはず。当然夫妻もガイドの説明などを踏まえて考えた上での行動だろうが、“大量のサメの中に小さな子ども”という一般的には考えにくいシチュエーションだけに、大きな論議を巻き起こしたようだ。

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