亀梨主演作「俺俺」に内田有紀、「時効警察」の監督作品に初参加。

2012/07/03 02:44 Written by Narinari.com編集部

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KAT-TUNの亀梨和也(26歳)と、ドラマ「時効警察」などで知られる三木聡監督がタッグを組んだ話題の映画「俺俺」(2013年公開)のヒロインに、女優の内田有紀(36歳)が起用されることが発表された。

「俺俺」は、郊外の家電量販店で働いているどこにでもいそうな主人公の均(亀梨)が、なりゆきでオレオレ詐欺をしたことから“俺”が増殖していく……という奇想天外なストーリー。内田は家電量販店に来店したことから均と知り合い、奇妙な仕事の依頼をしてくるミステリアスなヒロイン・サヤカを演じる。三木監督の作品には初参加だ。

今回のヒロインについて内田は「以前より参加させて頂きたかった三木組。お話を頂いた時はとても嬉しかったです。台本を読ませて頂いて私の演じる役(サヤカ)は不思議な女性の役なので、なるべく現実味があるような、ないような、ということを意識しました。実際サヤカを演じてみて、つかみどころのない不思議なキャラクターになったと思います」とこだわったポイントを説明。

また、三木監督については「柔らかい人という印象です。みんなに愛情のある方でした。撮影があっという間に終わってしまって、もうちょっと三木組を味わっていたかったです」、亀梨については「バランスの取れた方、プロですね。何よりこの作品を楽しもうとされていて、周りに気を配って、引っ張ってくれていました」と、それぞれ印象を語っている。

そんな内田を三木監督は「年上の女性のヒロインとして。作品に対して持ち込んでくるポテンシャルの高さと、こちらがどういうことを要求しているのかということを、内田さんなりに理解して望まれる読解力が高い女優さんだという印象でした」と感じたそう。過去に共演経験のある亀梨は「今回、テレビドラマ『神の雫』に次いで共演は2回目なんですけど、相変わらずナチュラルな方で、元気で天真爛漫で素直な女優さんだと思います。思っていることを言ってくれるので、一緒に仕事していく過程でのコミュニケーションが取りやすかったです」と、以前と変わらず、仕事のしやすい相手だったそうだ。

また、新キャストとして、家電量販店のイヤミな上司・タジマ役に加瀬亮の起用が決定。サヤカが自分に気があると自惚れる“面倒な男”で、髪型を七三ならぬ九一に分けたビジュアルで強烈なキャラクターを作り上げている。

加瀬は今作について「三木監督とは、前作の『インスタント沼』での現場体験がとても楽しく、記憶に強く残っていました。なので再び出演依頼をしていただいたのは、すごくうれしかったです。脚本も、ユーモアと毒のある奇妙な世界で、そしてその世界が今日の現実とも妙にリンクしていて、ひきこまれました」とのこと。三木監督については「相変わらず三木監督はモニター前で楽しそうでした。いつもギャグを言ったり楽しい人なんですけど、毎回現場に来ると男らしい人だなと思います。演出の仕方とかみんなのまとめ方が、強くて優しいです」、亀梨については「素晴らしい方ですね。今回初めてだったのですが、何でも出来る人なんだなと思いました。複雑な段取りのシーンが多かったんですけど、楽しくやらせてもらいました」と印象を語っている。

そんな加瀬を三木監督は「普段望まれることと違うチャンネルを使われていたなと、ばかばかしさと独特の間だったり、この現場では個性派俳優としてやって頂いたなという印象でした。それが幸せだったと思います。僕の予想を上回る加瀬さんのおもしろさが伝わってきたと思いました」と語れば、亀梨は「おもしろかったです。寡黙な方かと思っていたら、意外と色々なことを話してくれました。自分が全く歩んできていないような人生を送られている方なので、話していて楽しかったです。撮影の合間にずっとセリフを言っていて、自分は言えば言うほど分からなくなるタイプなので、新鮮でした」と大いに刺激を受けたようだ。

ほかの出演者は高橋惠子、キムラ緑子のほか、“三木組”常連のふせえり、岩松了、松重豊、松尾スズキらも。6月19日にクランクアップし、今後の編集作業を経て、2013年公開の予定だ。


☆「俺俺」ストーリー

俺は永野均(亀梨和也)、28歳。郊外の街に住み家電量販店で働いている。実家に帰れば、母親(キムラ緑子)が別れた父から金の無心をされ困っていると相談してきては、はっきりしない態度で俺を苛立たせ、職場では上司のタジマ(加瀬亮)からイヤミを言われる毎日だ。

ある日、ハンバーガーショップで隣の席に座った男の携帯電話を持って帰った俺は、なりゆきでオレオレ詐欺をして、あっさり90万円を手に入れてしまう。

翌日。カメラを買いに来た客のサヤカ(内田有紀)が、また相談に乗ってほしいと言い、名刺を渡す。そして、仕事を終えて家に帰ると、俺の家に見知らぬおばさんがいて、俺のことを息子の大樹だと言って疑わない。翌朝、大樹の母(高橋惠子)と別れ、わけがわからないまま実家に帰ってみると、別の男が“俺”として現れたのだ……!その男は自分を「均」だと言っている。俺の母親も俺を不審者扱い。その「均」は、先週また別の男が「均」だと言って現れたという。一体、何が起こっているのか、俺は呆然としたまま帰宅する。

一方、カメラ売り場にサヤカが再度来店し、ある一軒家の写真を撮ってきて欲しいと奇妙な仕事の依頼をしてくる。職場は以前と変わらない様子だが、気づけば俺が増えていく。みんなが俺になっていく世界、止まらない俺の増殖。そして、やがて俺同士の削除が始まった……!

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