「靴の中敷き返せ」元恋人提訴、貸したお金の返済よりもこだわる。

2012/07/02 09:06 Written by Narinari.com編集部

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今年4月に中国で、かつて恋人に贈ったプレゼントの返却を求める裁判が起こされた。裁判の争点は「靴の中敷き」を返すかどうか、というちょっと変わったもの。訴えた男性、当初は借金の返済も併せて求めていたものの、最終的には「中敷きだけ返せ」と、最後までこの要求だけは貫き通したという。

中国メディア東北網などによると、裁判を起こしたのは60代の郭さん。郭さんは昔からネットでのチャットが趣味で、そこで50代の女性・孫さんと知り合った。2人はすぐに意気投合。頻繁にチャットする中で、いつしか互いに恋愛感情が芽生えていった。そして“正式な恋人”になった際に、郭さんが孫さんに記念のプレゼントとして贈ったのがペアルックの靴の中敷き。「毎日はく靴に、僕が贈ったこの中敷きを使って欲しい」。そんな想いが込められた愛のプレゼントだ。

しかし、しばらくして2人の関係は悪化。ついには修復不可能となり、破局を迎えてしまった。ここで何の後腐れもなく別れていれば良かったのだが、郭さんの“執着”がすべてを台無しにしてしまう。郭さんはプレゼントした中敷きと、貸していたお金の返却を迫ったのだ。

この一件で2人は何度も衝突を繰り返すが、お互い折れようとはせず。今年4月、ついに我慢の限界を迎えた郭さんが、孫さんを法廷に引きずり出した。

裁判となれば問題もすぐに解決するかと思われたが、実際はそう上手く事は運ばない。孫さんは法廷で「中敷きは私にプレゼントされたもの。返す必要はありません」と反論。郭さんは郭さんで「借金は返さなくてもいい。ただ、中敷きは絶対に返せ!」との要求を最後まで押し通し、最終的には仕方なく裁判官が2人の仲裁をすることになってしまった。

その後、裁判官は孫さんの家に赴き、中敷きを回収する運びとなったが、裁判官がいくら捜せども中敷きは見つからない。それもそのはず、中敷きはすでに壊れ、孫さんの手によって捨てられていたのだ。結局、孫さんが頑なに中敷きの返却を拒んでいたのは、これも理由のひとつだったようだが、事情を知らされた郭さんも渋々納得。この「中敷き」にこだわった裁判は幕を閉じたとのことだ。

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