上海映画祭で“邦画初”の快挙、内田けんじ監督最新作が脚本賞受賞。

2012/06/25 00:00 Written by Narinari.com編集部

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中国・上海で開催された第15回上海国際映画祭で、コンペティション部門に日本から唯一選出されていた映画「鍵泥棒のメソッド」が脚本賞を受賞した。同映画祭のコンペティション部門において、日本映画は過去に岩井俊二監督の「リリイ・シュシュのすべて」(2002年)が審査員特別賞と最優秀音楽賞、三原光尋監督の「村の写真集」(2005年)が最優秀作品賞(金爵賞)と最優秀男優賞(藤竜也)、山田洋次監督の「武士の一分」(2007年)が最優秀音楽賞(富田勲)を受賞したことがあるが、脚本賞を受賞するのは今回が初の快挙となる。

106の国と地域、1,643の応募作から選出された17作品で争われた今回のコンペティション部門。激戦の中で脚本賞を受賞したことについて、脚本・監督を手掛けた内田けんじ監督は「映画の脚本は、映画が完成した時に完成するものだと思っています。この映画に参加してくれたスタッフ、キャスト全ての人に感謝しています。ありがとうございました」と、喜びのコメントを寄せている。

なお、内田監督は前作「アフタースクール」のリメイク権に、中国の映画会社2社からオファーがあり、そのうちの1社が権利を獲得。また、デビュー作「運命じゃない人」は韓国でリメイクされ、「COUPLES」とのタイトルで昨年公開されるなど、すでにその脚本力はアジアで高く評価されている。今回の受賞により、さらなる注目を集めることになりそうだ。

「鍵泥棒のメソッド」は、売れない貧乏役者と記憶を失った殺し屋、2人の人生が入れ替わったことで巻き起こる喜劇。主演は堺雅人が務め、ほか香川照之、広末涼子、荒川良々森口瑤子らが出演している。9月15日(土)よりシネクイントほか全国ロードショー。

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