英ノッティンガム大学卒の日本人が制作した中国語学習サイトが、いま、物議を醸している。このサイト、セクシーな美女が中国語の手ほどきをしてくれるというコンセプトで人気になっているのだが、一方で中国からは「下品だ」と非難の声が多く上がっているようだ。
話題を呼んでいるのは「セクシー・マンダリン」と呼ばれるネットの中国語レッスンサイト。米紙ニューヨーク・デイリーニュースなどによると、このサイトは昨年12月の開設以来、多くの人の興味と関心を引き出し、最初にYouTubeで公開されたレッスン1「何時ですか?」は再生回数40万回を突破。その後も着実に人気を伸ばし、現在ではレッスン9まで公開されている。
学習サイトでありながらこれほどの人気を集めている理由は、セクシーで美しい女性の映像を楽しみながら、テーマとなっている中国語を学べるからにほかならない。同サイトにはレッスンに登場する“女性教師”一覧が掲載されているが、全員が中国大陸や台湾出身の美しい女性ばかりで、男性が興味を惹かれるのも十分理解できる。サイトを開設した日本人の菊地さんは「中国語をより面白く、より身近に学んでもらうため」と語るなど、まさに狙い通りの効果を導き出していると言えそうだ。
しかし、このレッスンに対する中国内の反応は否定的。「なんて下品なんだ」「中国語、そして中国を辱めた」などとネットユーザーから怒りの声が噴出した。中には「中国人がAVを観て日本語学ぶのと同じだろ?」「発想が面白いからいいじゃん」といった理解も一部では見られるが、大半は否定的な声で掲示板などが埋め尽くされており、「バカにされた」と感じている中国人が多いようだ。
中国では先ごろ、現在開催されているサッカー欧州選手権(EURO)の報道で、広東省のテレビ局が視聴者サービスの一環でビキニ姿の女性を起用したことに対し、「下品だ」とバッシングを受ける出来事があったばかり。今回の「セクシー・マンダリン」は中国人からすれば“下品”なだけではなく、「日本人」「中華文化の侮辱」といった刺激的な事柄が複雑に絡み合っているだけに、単なるジョークでは済ませないのかもしれない。