115歳のゾウガメ夫婦が“離婚”、1世紀も仲良しだったのに妻が突然DV。

2012/06/14 12:03 Written by Narinari.com編集部

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好き同士で結婚したはずの夫婦なのに、長年一緒にいてお互いの嫌なところばかりが目に付くようになった――というのはよく聞く話。ただ、それは何も人間だけに限った話ではないのかもしれない。オーストリアの動物園では、若い頃から一緒に育ったという115歳同士のゾウガメカップルが飼育されているが、最近になって突如妻が夫を攻撃するようになり、甲羅を食いちぎるなどしたため、職員が同じ檻で飼育するのは危険と判断。1世紀も同じ時間を過ごしてきた2匹は“離婚”することになった。

ニュースサイトのオーストリアン・タイムズや英紙デイリー・メールによると、今回“離婚”に至ったのは、オーストリア南部クラーゲンフルトのパップ爬虫類動物園で飼育されているゾウガメで、オスのポルディとメスのビビ。ヘルガ・パップ園長によると、共に115歳とされる2匹は36年前にスイスのバーゼル動物園からやって来て以来、この動物園でもずっと仲良く暮らしていたという。しかも「若い頃から一緒に生活してペアになった」2匹は、1世紀も同じ時間を過ごしてきた“おしどり夫婦”のはずだった。

ところが、そんな2匹の間に最近異変が生じたそう。妻のビビが突然夫のポルディを攻撃するようになり、強力なあごを使って甲羅を食いちぎる行動を頻繁に起こし始めたのだ。無残にもポルディの甲羅は「かなり無くなってしまった」とされ、ビビの攻撃に気付いた職員は「関係が悪化した」と判断し、同じ檻で飼育していた2匹を別々に分けたという。

直前までお互いの行動に「何も変化はなかった」と話す職員らにとって、2匹の関係悪化はまさに“青天の霹靂”だった様子。困った動物園側では一時専門家を呼び寄せ、食べ物で雰囲気を良くさせようとしたり、ゲームで一緒に遊ばせたり、さらには「性欲増進剤を投与」するなどして、考え得る様々な関係修復策を試みたそうだ。しかし、ビビの方が「独りでいたがる」素振りを見せ、すべての方策が失敗に終わった。

こうして、115歳となって“離婚”し、再び別々で生活する道を歩み出した2匹。ただ、一旦引き離したものの「また仲良くなって欲しい」と願う職員らは、2匹を再び同じ檻に戻したいとも考えている。先日は、一緒にさせても安全かどうかを確かめようと、職員がボルディの匂いを付けたダミーのぬいぐるみをビビのそばに置いて実験。しかしビビは、ダミーを完全に無視していたそうで、今すぐ関係を改善させるのは難しそうな気配だ。妻は何がきっかけで夫を嫌いになってしまったのか、人間たちには知る由もない。しかし、いつか2匹に和解のときが訪れ、また一緒に幸せな時間を過ごしてもらいたいが、果たして。

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