9歳少年が米戦争遺族に贈り物、“わらしべ長者”で得た旅行券など。

2012/06/07 18:42 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


米国では毎年5月最終週の月曜日、亡くなった兵士を追悼する日として「メモリアルデー(戦没将兵追悼記念日)」という祝日が制定されている。現在も世界各地でさまざまな戦いに関与している米国にとっては、国のために命を落とした軍人たちを想い、偲ぶ大切な1日なのだが、今年はある少年が戦争遺族のためにとった行動が話題となり、多くの人が心を打たれたようだ。

米放送局NBC系列WHDH-TVや米ニュースサイトMSNBCなどによると、話題となったのはマサチューセッツ州キングストンに住む9歳の男の子、ブレンダン・ハースくん。今年2月、赤いクリップ1個から交換を繰り返して家を手に入れた男性の話を知った彼は、同じ方法で戦争遺族のために「何かしよう」と思い付いたという。

そこで彼は母メリッサさんの力も借りて、Facebookにページを作成。まずは自分が持っていた「おもちゃの兵士」と何かを交換してくれる人を探し始めた。そこから交換を繰り返していくうちに、彼のページを訪れる人も徐々に増え、「より良く、大きい」物を手に入れられるように。そして結局、順調に“わらしべ長者”を成功させていった彼は、おもちゃの兵士を「飛行機代を含むディズニーワールドの旅行券とディズニーのリゾートホテル滞在費、ディズニーギフト券900ドル分(約7万円)」に変えることに成功した。

こうしてプレゼントを用意できた彼は、次にプレゼントをあげる相手を選ぶことに。メモリアルデーでの実行を控え、ブレンダンくん一家は戦争で家族を亡くした人の情報を米国中から集め、その人たちの名前や住所を書いた紙を帽子の中に入れて抽選を行った。その結果、選ばれたのは同じマサチューセッツ州のダックスベリーで暮らす2歳の女の子、リバティー・ホープ・スティールちゃん。彼女の父ティモシーさんは、昨年8月にアフガニスタンで従軍中に命を落とし、25歳の若さでこの世を去っていた。

そしてメモリアルデー当日、彼はプレゼントを持ってダックスベリーへ。家が分かったティモシーさんの両親宅へと向かうと、ブレンダンくんは自分のプレゼントが「当たりました」と告げて、旅行券などを家族に手渡した。突然の小さな訪問者からプレゼントを渡されて驚きながらも、ティモシーさんの母メアリーさんは「とても感激」と喜んだという。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.