夫婦危機回避へ“ネット規制”、つぶやき三昧からの脱却を目指す。

2012/05/28 12:24 Written by Narinari.com編集部

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ネットを通じていつでもどこでも多くの人と繋がっていられるSNSは大変便利で楽しいサービスに違いないが、一方では「過度の利用は心の依存や不安を助長させる」といった意見もある。このたび中国のある夫婦は、自分たちのSNS中心の生活に疑問を感じ、現状からの脱却を図るために“公約”を定めた。そこには利用時間の制限や通勤時の対応など、事細かなルールが定められているという。

中国紙華商網によると、この“公約”を設けたのは陝西省西安市で暮らす80年代生まれの若い夫婦。2人には昨年生まれたばかりの赤ちゃんがいるが、それでも生活の中心は1年ほど前から始めた微博(中国版ツイッター)だ。2人は朝から晩まで時間を見つけては微博を見たり、更新したりしているそうで、赤ちゃんを寝かせた後も寝床に入ってケータイをいじるほど、まさに“微博三昧”の日々だった。

しかし、最近になって、妻の“糖包包”(微博のアカウント名)が、こうした生活に疑問を抱き始め、そこから夫婦に変化が訪れる。“糖包包”はある日、夫と会話らしい会話をしていないことに気が付いた。微博に出会う前は恒例となっていた夫婦間の就寝時のおしゃべりはいつの間にかなくなり、朝は朝で起きたらすぐに微博を確認するという有様。子どもにミルクを飲ませれば、夫は横でひたすらケータイをいじっている。共働きの2人には昼間顔を合わせる機会はなく、「夜もこんな状態だと夫婦関係が危ない」と真剣に思うようになり、夫に自分の思いを打ち明けることにした。

すると、夫も同様のことを以前から感じていたようで、2人で相談後、現在の“微博三昧”の生活からの脱却を決意する。そこで「家庭微博公約」なるものを制定し、お互いの監視や姑の協力のもと、微博の利用を制限することにした。

この公約の内容は、まずは月曜日から金曜日の平日は、帰宅後一切微博をやってはいけない(仕事での利用は別)、違反したら皿洗い1か月の罰。次に夫婦のどちらか1人が残業したときは、子どもが寝た後40分間という時間制限で微博をやっても良いが、時間を超過したらこれまた皿洗い1か月の罰。車通勤するときは、安全を考慮して信号待ちで微博をやってはいけない。土曜日は終日子どもに付き合い、子どもが寝た後40分間は微博をやってよいが、やはり時間超過したら皿洗い1か月。日曜日は映画を観に行くか友人と遊ばなければならず、不必要に微博をやってはいけない――というように、事細かなルールを決めた。

中国のネットではこの試みに賛同の声が上がっており、中には「自分も微博にハマリ過ぎて、いつの間にか彼氏の存在が消えてしまった」「やめたいけれど気になって仕方がないからやめられない」など、悩みを打ち明ける人も少なくない。また、この件について意見を求められた医師は「微博のやり過ぎは精神的な疾病を引き起こしかねない」と注意喚起。「5分に1回コメントや新しいフォロワーを確認するようになったら、典型的な強迫性障害の前兆」と語っている。

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