“仏からNZ”謎の小包相次ぐ、差出人わからず受け取った住民困惑。

2012/05/23 17:37 Written by Narinari.com編集部

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人から貰うプレゼントは、そこに込められたお祝いや感謝の気持ちを感じて初めて嬉しいと思うもの。理由が分からなければ、たとえそれ自体が喜ばしい物品だったとしても、どこか気持ち悪さが残る。先日ニュージランドでは、現金やドライヤーなどが入った送り主不明の小包が届けられるという、不思議な体験をしている人が複数現れた。現時点ではトラブルに発展しているわけではないが、警察が捜査に乗り出す事態になっているという。

NZ紙ニュージーランド・ヘラルドやNZ放送局3ニュースなどによると、謎の小包は南島のグレイマウスやホキティカの住民に2週間で4つ到着。いずれも実在するフランスの地名から送られていたものの、すべて異なっている差出人は英語圏の名前のようだという。小包にはドライヤーや電動バリカンなどのほか、100ニュージーランドドル(約6,000円)か100ユーロ(約1万円)の現金、そして英語で「本当の友だちになってくれてありがとう」と書かれた手紙が入っていた。ただし、受け取った人は全員、差出人の名前には心当たりがなく、なぜ自分の家に届いたのかも分からず、首を傾げているそうだ。

あまりに不審な小包が狭い範囲に相次いで到着する事態に、地元警察も捜査に乗り出した。「マネーロンダリングの金や違法薬物を送ることができるか試したのでは」との疑念も抱く警察は、まず差出人を特定しようと、ニュージーランドの税関当局やフランス警察、国際刑事警察機構(インターポール)に協力を要請。しかし現時点で、差出人欄に書かれていた「名前や住所、電話番号」に合致する人物は特定されておらず、依然捜査は続いている。

さらに鑑識の専門家が小包の箱や中身について詳細な分析を実施。その結果、箱からは「一切の薬物は検出されなかった」が、入っていた手紙に残された指紋の採取には成功した。しかしそれ以上の手掛かりは得られず、現在地元警察はフランス警察からの回答を待つと共に、「Facebookやツイッターも利用して」差出人の特定に全力を挙げている。

一方で、小包が本当にフランスから送られてきた物なのか、この点について地元警察は疑いの目を向けている。通常、税関を通った小包には「開封、チェック済」と書かれたステッカーが貼られるそうだが、調べた4つの小包にはいずれもそのステッカーがなかった。こうした点もあり、「違法な不審物」や「宝くじに当たった誰かからの贈り物」など、あらゆる可能性を探りながら捜査を続けている。

今回の一件に、地元警察は「ミステリーのままになるかも」とも話しているそうで、謎の解明作業は困難を極めているようだ。

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