スーパーの全在庫買い取り寄付、突然の申し出に慈善団体は大喜び。

2012/05/23 11:37 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


先日、慈善団体に太っ腹な寄付をした実業家の男性が米国で注目を集めている。この男性、閉店するスーパーから在庫の買い取りを頼まれ、店にあった総額20万ドル(約1,600万円)相当の全商品を購入。それらを丸ごと寄付したそうだ。

米放送局ABCや米放送局ABC系列WSIL-TVなどによると、ケンタッキー州ウィンチェスターで余剰商品を買い取る会社や宝石商を営むランキン・ペインターさん(77歳)のもとに、先日、全米で展開している大手ディスカウントストア「Kmart」の地元店から連絡が来た。5月6日に閉店を控えていた同店は、店内にある「冬物衣料から一般用医薬品」に至るすべての在庫を一括で引き取ってもらえないかと打診。彼はすぐに妻と共に在庫商品のチェックへ出かけ、購入を決めたが、このとき彼の頭に1つのアイデアが浮かんだ。

「本当に貧しい環境で育った」という自身の背景から、以前より積極的に慈善活動に取り組んできたペインターさん。商品チェックをしながら、当初はこの取引で3万ドル(約230万円)から4万ドル(約320万円)は儲かると考えたものの、「やっぱり全部寄付しようじゃないか」と考えが変わり、妻に相談したという。「私はお金をたくさん稼いで(厳しい環境から)抜け出すことができた」と話す彼は、この店を見ているうちに、すべての商品が困っている人たちの役に立つと判断したようだ。

迎えた5月6日の閉店後。彼は「2台のトラックと2台のバン」に6人の従業員を引き連れ、すべての在庫商品を引き取った。在庫をすべてトラックやバンに積み込むと、そのまま「クラーク郡コミュニティサービス」という慈善団体へ。そして「ちょっと早いクリスマスプレゼント」として、20万ドル分の在庫商品を贈った。

これには慈善団体側も「あまりに気前がいい」とビックリ。周辺の低所得者層1,500世帯を対象に活動している慈善団体では、彼が大量の寄付をしてくれたおかげで「2〜3年は充分な資金を保てる」と言い、非常に強力な後押しに大喜びしている。ちなみに、ペインターさんは、慈善団体が物品の配布計画を立てる間、倉庫の賃料2か月分も負担するそうだ。

今回の寄付についてペインターさんは「私たちは全員、互いに助け合うためにこの地球に生まれたんだよ」とコメント。そして「私が誰かを助けられるなら、それは幸せなことさ」と語っているという。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.