妻が遺したテディベア2500体、コレクション多すぎで孤児院の子供へ。

2012/04/19 17:52 Written by Narinari.com編集部

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もしも愛する人の形見となる物があるとしたら、大切にそばへ置いておきたいと思うのが残された者の心情。しかしそれがあまりに多すぎるとしたら……。今年2月に妻を亡くした米国のある男性は最近、愛する妻が20年もかけて大切に集めたテディベアの数々を欲しい人に譲ろうと決めた。しばらくはそのままにしていたものの、コレクションは全部で2,500体もあるため、今後の自分の生活環境を考えた結果、やむなく手放すという決断に至ったそうだ。

米紙サウスフロリダ・サン・センチネルや米放送局NBC系列WPTV-TVによると、テディベアの引き取り手を探していたのは、フロリダ州デルレービーチで暮らす80歳の男性、ジェリー・ギャンブルさん。時計の修理職人として未だ元気に働く彼は、今年2月に最愛の妻ジーンさんを78歳で亡くした。

ジーンさんがテディベアを集め始めたのは、約20年前から。ある日、フリーマーケットに出かけた際に購入したのがきっかけだという。以降、彼女は毎週末フリーマーケットに出かけては、売りに出されているテディベアのほぼすべてを購入。時には一気に「50体も買って来た」ほどで、それらを家に持って来ると、洗ってきれいにするだけでなく「電池式のものが壊れていたら修理もした」そうだ。ただし家の中は、彼女が買ってくるテディベアでいっぱいになって行ったという。

そんな妻が今年2月に他界し、彼には全部で2,500体のテディベアが遺された。しかし、不景気の影響で仕事の収入が減りつつあり、今後1人での生活となる彼は家の半分を貸し出そうと決断。愛する妻の形見ではあるが、テディベアを片付ける必要が生じるため、誰かに譲ろうと決めた――というのが手放すまでの経緯だ。

「私はテディベアが好きではないから」と話すジェリーさんの呼び掛けには、すぐに引き取りを希望する人からの連絡が多く寄せられた。結果、希望者には譲ることができたそうだが、最終的に約1,500体は民間支援団体の「Food for the Poor」へ寄付。数体を形見として手元に残した上で、多くのテディベアがハイチとジャマイカの孤児院へ送られることになったという。

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