山小屋へ商品届けるボッカ犬、開始2年間で4,500本のビールを運ぶ。

2012/03/25 15:20 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


かつて自動車道が整備されていない山々に建てられた山小屋などでは、“ボッカ(歩荷)”と呼ばれる人による物資運搬が日常的に行われていた。しかし現在ではヘリコプターによる運搬が行われ、その姿を見かける機会は格段に少なくなってきたが、中国では物資を運び続ける“ボッカ犬”が、いま、注目を集めている。この“ボッカ犬”、物資運搬に関わり始めてはや2年になるそうだ。

中国紙燕趙都市報などによると、この“ボッカ犬”は河北省石家庄にあるバオドゥザイ山で活躍するポッターくん。バオドゥザイ山はピクニック気分で楽しめる低山だが、現在3歳のポッターくんは、1歳のときからこの山でボッカとして仕事に励んでいる。

それにしても、なぜポッターくんは物資運搬をしているのだろうか。もちろん自ら「やりたい」と言い出したわけではない。ポッターくんの飼い主の女性・ハンさんが山中で商店を経営している関係で、飼い主に付き添い、家と商店を行き来しているうちに、商品の運搬を手伝うようになったというわけだ。

ポッターくんの仕事は、馬の鞍のような形状の荷物入れを背負い、そこにビールやミネラルウォーターなどを入れて運ぶこと。ハンさんがお願いすると、ポッターくんは山道を駆け足で下りていく。そして麓の村人にビールや水を荷物入れに入れてもらい、再び商店まで戻ってくる。ボッカとして働き始めたばかりの頃は、一度にたくさんの荷物を運ぶことはできなかったが、今ではビール大瓶9本を一度に運べるまでに成長した。この2年間で4,500本近いビールを運んだそうで、その期間、一度もビールを紛失したり、割ったりしたことはないという。

ポッターくんが優秀なのは、山道でほかの犬などに遭遇しても、自らの仕事をきちんと全うすること。興味は示しても決してケンカなどはせず、商品を壊さないように黙々と山道を登っていき、疲れたら登山客と同じように木陰で休んだりするそうだ。

ポッターくんがバオドゥザイ山の麓にある北薛庄村から山中の商店までをボッカとして行き来した回数はすでに500回以上に及び、忙しい時期には1日3往復することもあるそう。それでもポッターくんは決して自分の仕事を嫌がったり、放棄したりすることはせず、ハンさんはもちろん、登山客などからも大変かわいがられているという。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.