“教室キス”で退学に批判噴出、保護者や中国のネットユーザーが反発。

2012/03/20 14:17 Written by Narinari.com編集部

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学校の教室でキスをしていた生徒に対し、退学という厳しい処分を下した中国の学校が物議を醸している。生徒の保護者は「処分が厳しすぎる」として撤回を求めているが、学校側は処分を取り下げることはないとこれを拒否。事態は平行線をたどっているようだ。

中国メディア大洋網などによると、この一件は昨年11月、江蘇省徐州市にある高等職業学校で起きた。同校の監視カメラ映像に、機械工程科に在籍する17歳の張黎明くん(仮名)が教室内で女子学生とキスをしている姿が記録されており、学校側から「学生として不適切な行為をとった」として退学を命じられた。

これには張くんの保護者が猛反発。今回の学校の措置は「厳しすぎる」と、何度も処分撤回を求めたが、学校側は「明らかな校則違反」「ほかの学生にも悪影響がある」などの理由で訴えを却下した。地元メディアの取材に対しても、学校側は「すでに決定したこと。処分の変更はあり得ない」と、一貫して姿勢を崩していない。

学校側が張くんを退学にした正式な理由は、彼の行為が校則第8章45条に違反するというものだが、張くんは日頃から態度が悪く、「何度注意しても正そうとしなかった」ことも、今回の厳しい措置に繋がった要因の一つだという。また、同校では以前にも同様のケースで退学を命じられた生徒がいたそうで、「本件だけを異例として扱うわけにはいかない」という点も影響しているようだ。

今回の一件に関して意見を求められた江蘇茂通弁護士事務所の主任弁護士は、「学校側の決定は議論の余地がある」とコメント。未成年者保護法の第3章第18条にある「学校は生徒の教育を受ける権利を尊重し、生徒に関心を持ち、愛情を注がなければならない。品行に欠点があり、学習に困難を抱える生徒に対しては、辛抱強く教育し、助力しなければならず、差別し、又は法律及び国の規定に違反して除籍してはならない」との項目に違反している可能性を指摘した。

なお、中国のネットユーザーは総じて「今回の処分は厳しすぎる」との反応で、この話題を伝える各ニュースサイトのコメント欄には学校への批判が噴出している。

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