ケータイを“自分の息”で充電、マスク型充電器のアイデアが話題に。

2012/03/14 10:24 Written by Narinari.com編集部

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近年、急激に利用者が増えているスマートフォンは、さまざまなことができる情報端末として便利なものではあるが、電池の消耗スピードに悩む人も少なくないだろう。しかしもしかしたら近い将来、そんな悩みを感じなくなる製品が登場するかもしれない。あるブラジル人デザイナーは、いつでもどこでも使用できる新しい携帯電話向けの充電器を考案した。充電に必要なのは自分の呼吸、すなわち吐く息を電気に変えるというアイデアだ。

公式サイトや英紙デイリー・メールなどによると、この充電器はブラジル・リオデジャネイロで活動しているデザイナー、ジョアン・パウロ・ランモグリアさんのアイデア。常に日常生活の問題を解決するような「革新的な製品の創出」をモットーに活動している彼が考え出したのが、携帯電話や音楽プレーヤー向けのマスク型充電器だ。これがあれば人間が呼吸をしている限り、電気製品に24時間ずっと電気を供給することも可能だという。

「最近の製品は便利だけど、多くの電気を使用する傾向がある」と話すランモグリアさん。電気を生み出すには当然多くのエネルギーが必要だが、それに伴って二酸化炭素が排出されることに彼は懸念を抱いていた。そこで少しでも「排出量を減らしたい」との思いから、人間の力で電気を生み出せる「AIREマスク」なる充電器を閃いたそうだ。

通常のマスクのように口と鼻を覆うように装着するこの充電器は、内部に小型の風力発電用タービンを搭載。これを吐く息で回すことにより作られた電気が、そのままケーブルを通して携帯電話や音楽プレーヤーに充電される仕組みだ。ランモグリアさんは「人間の活動から出るエネルギーを電気に変えるのは素晴らしい解決法」と説明。装着している姿が気にならなければ、家で寝ている時でも外で運動している時でも、ずっとこれで発電し続けられるという。

この充電器さえあれば、少しはスマートフォンの電池消耗の不安も解消されるかもしれないが、残念ながら現時点では製品化・市販化のめどが立っているわけではないようだ。見た目の悪さや、何時間の呼吸でどれくらい使用できるのかなど課題はいくつもありそうだが、新しいエネルギー源の活用方法のひとつとして「AIREマスク」の実用化にも期待したい。

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