“生放送中に発光現象”で騒然、YouTubeでは5日間で500万回再生。

2012/03/14 03:41 Written by Narinari.com編集部

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3月8日早朝に米国で放送されたニュース番組でのこと。街の交通状況を紹介する情報カメラの映像に、暗闇の中で何かが激しく発光する現象が映し出されていた――。当初、放送局の取材でも原因に繋がる情報を得られなかったこの発光現象を巡り、ここ数日、米国のネットは騒然。YouTubeに投稿された動画は再生回数が500万回を超えるなど、大きな話題を呼んでいた。

米放送局FOXやABCなどによると、この発光現象を捉えたのはアリゾナ州フェニックスに拠点を置くFOX系列のKSAZ-TVのカメラ。この日の午前5時ごろに放送されたニュース番組の中で、フェニックスの交通情報を伝えるコーナーでそれは起きた。

YouTubeに投稿された動画「PHOENIX LIGHTS: Mysterious Light Flashes During Traffic in Phoenix?!」(//www.youtube.com/watch?v=33wST0WHuvM)を見ると、突然、暗闇の中で激しい発光現象が起きていることがわかる。それは近くに映っている車のライトと比べてもはるかに大きく、仮に事故であるとすればかなりの爆発が疑われるであろうほどの規模だ。

そこで、KSAZ-TVは発光現象の原因を特定しようと取材を開始。放送局は当初変電所の事故を疑い、地元で電気を供給しているAPS社とソルトリバー・プロジェクト社という2つの電力会社に問い合わせを行ったが、いずれも事故の報告はないと発光現象との関連を否定したという。さらにこのときの気象条件も良好だったため、気象予報官から雷が発生した可能性も否定されており、発光現象は完全に“ミステリー”として騒がれる事態となった。そしてKSAZ-TVは原因に繋がる情報を視聴者に呼びかけ、解明に向けさらなる取材を進めた。

原因が特定されなかったこともあり、この“ミステリー”は数日の間に米国だけでなく、世界のメディアも注目。しかし3月12日、KSAZ-TVは原因を突き止めたとする記事をサイト上に掲載し、“ミステリー”の謎が明かされた。それによると、発光現象を起こしたのは当初関連を否定していた電力会社APS社の変電所にあったという。KSAZ-TVは、発光現象の直後に地元消防署へ「大きな爆発と、送電線から火花が散っているのを見た」との女性からの通報が寄せられ、一部地域で数秒間停電になった事実を確認。これを元にAPS社に再度問い合わせたところ、12日になって変電所で不具合があった事実を認めたそうだ。

幸いにもそれほど大きな影響はなかったそうで、一時的に停電にはなったものの、変電所や送電線への損害はなかったとのこと。APS社としては、大きな騒ぎにしたくない一件だったのかもしれないが、たまたまその一瞬が情報カメラに捉えられたことで、事態が思わぬ方向へと転がってしまったようだ。

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