昨年12月、イングランド・プレミアリーグの強豪チェルシーからFWアネルカ選手を獲得し、一躍その名を知らしめた中国スーパーリーグの上海申花。豊富な資金力で同じくチェルシーのFWドログバ選手やレアルマドリードのMFカカ選手にも食指を伸ばすなど、特に移籍市場で話題に事欠かないチームだ。そんな上海申花が先ごろ、練習試合で“大乱闘”を引き起こし、今度は不名誉な形で話題を集めることとなった。
殴り合いが勃発したのは、2月25日午後に行われた上海申花と南昌衡源との練習試合でのこと。南昌衡源は今季から上海に拠点を移し、チーム名も「上海申シン」と改名したため、久しぶりの“上海ダービー”が実現した。両チームにとっては練習試合といえども“上海”の名をかけた譲れない一戦というわけだ。
今回の騒動は、試合開始25分あたり、申シンの王ユン選手が申花の外国人選手に報復的なファウルを犯したのが発端。それを見ていた申花の戴琳選手はすぐに王選手に詰め寄り、そのプレーを非難するも、これを不服とした王選手と戴選手の間で小突きあいが始まってしまう。そうこうしているうちに王選手が戴選手に一発お見舞い。ここでほかの選手も次々と参戦し、両チームの選手が入り乱れる大乱闘となってしまった。
しばらくしてこの騒動は収まり、試合は一応再開されたが、殴られて怒りが収まらない戴選手が再び王選手を攻撃。結局この争いは終息せず、審判から試合続行不可能と判断されてしまい、途中で打ち切られてしまった。
上海申花移籍後初めて“大乱闘”に遭遇したスーパースターのアネルカ選手は騒動を止めに入ったものの、殴り合いには参加せず。そのため、同選手の振る舞いを中国メディアをはじめ、外国メディアも称賛しているが、シーズン開幕前に早くも“カンフーサッカー”の洗礼を浴びることになったアネルカ選手は、少なからず動揺を感じているかもしれない。