先日、米ミシガン州に住む15歳の少年が、900キロを超える車を持ち上げ、下敷きになった祖父を無事に救出するという出来事がありました。この少年、車を持ち上げるという離れ業がなぜできたのかは「わからない」と、ただただ驚いているそうです。
米放送局WDIVデトロイトなどによると、話の主人公は同州アイダ・タウンシップのオースティン・スミスくん。彼はある週末、祖父のアーネスト・モンホーレンさんの家を訪れ、車の修理を手伝っていました。車体をブロックの上に乗せて上げ、下に潜り込んだアーネストさんは、オースティンくんに「車の中に入ってブレーキを踏んでくれ」と指示。その通りにしていたオースティンくんですが、突然、車がグラグラと揺れ出したことに気が付き、すぐに車を飛び出したそうです。
しかし、彼が車を降りた瞬間に車体はブロックから落ち、アーネストさんは下敷きに。驚いたオースティンくんは「怖かったし、どうしたらいいのかわからなかった」(WDIVより)と慌てたものの、咄嗟に車体前方のバンパーをガシッと掴むと、その重い車体をアーネストさんが這い出せる高さまで持ち上げたのです。
アーネストさんは下敷きになった際に肋骨を骨折。さらに顔にもけがをしてしまいましたが、幸い命には別状がないとのこと。「オースティンがいてくれたお陰で助かった。でなければ、妻しか家にいなかったし、きっともうダメだったでしょうね」と、命を救ってくれた孫に感謝しています。
しかし、咄嗟のこととはいえ、それだけの“怪力”が出せたのは、オースティンくん自身もよくわからないとのこと。「アドレナリンが出たのかもしれません。今やれと言われても絶対に無理」と語っています。