“世界一辛い唐辛子”が交代か、ギネス認定唐辛子を上回る辛さ検出。

2012/02/20 12:20 Written by Narinari.com編集部

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ハバネロやブート・ジョロキアなど、近年は日本でも唐辛子の品種名を普通に聞くようになったが、辛いモノ好きの人ならぜひ知っておきたい、新たな唐辛子の情報が先ごろ米国で発表された。数々の唐辛子研究実績で知られるニューメキシコ州立大学の研究グループが、このほど強い辛さを持つ数品種を栽培し、どれが“世界一辛い唐辛子”なのかを特定したという。見事に“世界一辛い唐辛子”に選ばれたのは現在のギネス認定唐辛子……ではなく、トリニダード・モルガ・スコーピオンという品種だった。

米紙ラスクルーセス・サンタイムズなどによると、この研究結果は2月6日にニューメキシコ州ラスクルーセスで開かれた「2012ニューメキシコ唐辛子会議」で発表されたもので、研究を行ったのは、ニューメキシコ州立大学のポール・ボスランド名誉教授を長とするグループだ。ボスランド名誉教授は唐辛子研究者として世界でも有名な存在で、2007年に“世界一辛い唐辛子”としてギネス記録に認定されたブート・ジョロキアの辛さを最初に見出した人としても知られている。

そのボスランド名誉教授のグループは、この研究をするためにトリニダード・モルガ・スコーピオンのほかに、トリニダード・スコーピオン、セブンポット、チョコレート・セブンポット、ブート・ジョロキアの計5種類125本の株を栽培。生育後にそれぞれの実をランダムに収穫し、乾燥させて粉にした上で、辛さの度合いを示すスコヴィル値を測定して比較した。

その結果、最高値はトリニダード・モルガ・スコーピオンの実から検出された200万9,231スコヴィル。これにチョコレート・セブンポットの最高185万3,936スコヴィルが続き、5年前は世界一とされたブート・ジョロキアは最高157万8,548スコヴィルだった。ちなみに一般的なタバスコソースは2,000〜5,000スコヴィル、ハバネロで10万〜35万スコヴィル程度とされており、数字を比較するとどれほど辛いのかがわかる。

また、昨年オーストラリアで発見され、146万3,700スコヴィルで2011年度ギネス・ワールド・レコーズに“世界一辛い唐辛子”と認定されたトリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラーは、このトリニダード・モルガ・スコーピオンの一種。近種ではあるが、今回の研究でこれを上回る数値を計測できたため、グループの1人で大学院生のグレゴリー・リーブスさんは「ギネス記録を取りに行きたい」と話しており、近いうちに“世界一辛い唐辛子”のタイトルが移動することになるかもしれない。

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