カメラ付きケータイやスマートフォンの普及で、今やどこでも気軽に写真撮影を楽しめるようになったが、そうした便利さが時に問題を引き起こすこともある。中国ではこのたび、浴場で自画撮りした女性が、その写真をネットにアップロードして物議を醸した。というのも、写真には彼女自身のほかに、別の女性の入浴姿が写り込んでいたためだ。

中国メディア21CN娯楽などによると、この一件は2月中旬、江蘇省蘇州市にある浴場で起きた。お風呂上りと思われる湯上り着姿の女性が、浴場の鏡を前にして立っている自分の姿をケータイで撮影。その写真を自身の微博（中国版ツイッター）にアップロードしたことから、騒動に発展した。

アップロードされた写真には、女性の背後に別の3人の女性が一糸まとわぬ姿で写り込んでいる。そのため、自画撮りした女性の無神経ぶりに多くのネットユーザーが激怒。問題の女性が故意にこうした写真をアップロードしたとは考えにくいが、ネットユーザーは「人のプライバシーを何だと思っているのだ」などと批判の声を上げ、中には彼女の身元を明らかにしようと人肉捜索を行う人たちも現れた。

そして、ネットユーザーの怒りは彼女だけでなく、浴場にも向けられる。「そもそも自画撮りとは言え、なぜ浴場で堂々と携帯電話を使えるんだ？」「管理がずさんだったという意味で、浴場も責任を負わなければならない」など、浴場の運営会社も袋だたきの状態に。これに対し、同社関係者は「普通のお客さんは携帯電話を浴場に持ちこみませんから……」とただただ困惑。今後こうした問題が二度と起きないよう管理を強化する方針を表明している。